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くよくよするな

作者: 天川裕司

初めまして、天川裕司です。

ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。

また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。

どうぞよろしくお願い致します。

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


【アメーバブログ】

https://blog.ameba.jp/ucs/top.do


【男山教会ホームページ】

https://otokoyamakyoukai.jimdofree.com/


【YouTube】(不思議のパルプンテ)

https://www.youtube.com/@user-vh3fk4nl7i/videos


【ノート】

https://note.com/unique_panda3782


【カクヨム】

https://kakuyomu.jp/my/works


【YouTubeドラマにつきまして】

無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、

お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。

基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。

創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪

出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬

でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、

どうぞよろしくお願いします(^^♪



タイトル:くよくよするな


「や、やってしまった…やってしまったあ!!」


俺は今、自宅ワークをしている。

それを推奨してくれる会社にやっと出会え、

仕事をやっと安定させることが

できたと思っていた。


俺は少し前にパニック障害、

自律神経失調症を患った上に、

鬱の傾向も上乗せされてしまい、

もう一般で働くには

本当にニッチモサッチも行かない

状況になっていたんだ。


このままではどこへ行っても働けず

本当に野垂れ死にするしかない!?

…そんな状況に追い込まれていた

さなかだったから、

その会社に出会えたことが本当に喜びであり

心底、感謝するものだった。


その会社に来て、

自宅ワークをしながらも

俺は続けて朝寝坊し

仕事にならなくなっていた。


「もう俺、ほんとになんも出来ん男になってしまったな…!」

人知れず悩む。悩み続ける。

悩み続ける。悩み続ける。

悩んだって仕方がないのに悩み続ける。

これもおそらく

特有の障害のなせる業なのか??


自分の全てに嫌気が差し、憤りを感じた。

本当に自分に裏切られた気分だ。

外で働いて居た時には、

「自宅で仕事さえ出来れば、絶対に自分は生活を安定させられる!」

そう強く思って居たのにこの始末。このザマ。


ここまでしてくれてるのに

それさえ出来ないなんて…

親切な会社に対する申し訳なさと共に

今までとは全く質の違った

自暴自棄さ加減がやってきた様で、

本当にその事で俺は

自らこの世を離れようとさえ

ふと思った程。


自分に対する怒り、絶望の様なもの、

本当に裏切られた様な気分…ツラさ…情けなさ。


こんな俺は父母と共にずっと実家暮らし。

父さんも母さんも新しい仕事が

決まって本当に喜んでくれて居たのに、

それさえも裏切る様な自分の今のこのあり方。


どれだけ夜早く寝ようとしても

気持ちが焦るだけで中途覚醒してしまい、

昨日なんかわずか30秒ほどで目が覚め、

それから焦りがやってきて、

心と目が思いのほか思いっきり冴えてしまい、

もう寝るどころか、

気持ちを落ち着けるのにやっと。

そのうちパニック症の

あの独特のツラさがやってきて、

心臓が苦しく、過呼吸になり、

本当に何をどうやっても眠ることができず、

つい発作用の薬に頼ってしまったんだ。


その薬は睡眠作用があり、

明け方に飲めば必ずと言って良いほど

昼過ぎまで寝てしまう。

飲むタイミングを、

今回もまた外してしまったんだ。


仕事は朝の10時から。

自宅ワークながらそれまでに

連絡を入れなければならないのに

爆睡して居るから当然それも怠る事になり、

朝の連絡すらできず、

それでまた自分を責めてしまう。


全部、自業自得。

それにこの持病の所為だ。


それでも会社は許容してくれ歓待してくれて

励ましてくれ、優しくしてくれて居た。

だからこそもう本当に

期待を裏切りたくないのに!


そんなこんなでやり切れず、

俺はその日、どこにも行く気力もなく

ただ家でじっとして居た。


今日もちゃんと早く寝て、

生活リズムを整え

なるべく薬に頼らず、

ちゃんと朝起きて

仕事ができるようにならなければ!

…と思って居たその矢先。


「浩二〜、なんかお客さん来とるでー」

と階下から父の声がした。


「…え?客?」

俺を頼ってくる人なんて

普段ないはずなのに?

…と少し疑問に思い階下に降りてみると、


「あ、こんにちは〜どうも♪」

と玄関に1人の女の人が立って居た。


見たこともない人。

でもどっかで見覚えがある…?


そんな不思議な人で、

それからなんとなくの流れで

その人はまず両親にちょこっと挨拶した後、

「少し用事がありますので」

と俺の部屋に上がってきて、

俺と面と向かって座った。


「…あの、なんですか?あなた、誰でしたっけ?」

そう俺が聞くと、

「私は利枡としますサヨと言います。以前確か、どこかでいちどお会いした事があったと思いますよ?」

なんて言ってきた。


よく聞くと、

確かこの障害になった時、

精神カウンセリングの施設で

働いて居た人だったらしく、

そう言えばそんな人も居たような…

みたいな感じになってきた。


「お近くまで来たものですから、最近どうしてらっしゃるかなぁと思ってそれで」

わざわざ立ち寄ってくれたのだと言う。


「そうだったんですか」


それから少しわだかまりと言うか

謎が解けたのをきっかけに、

話がちょっとずつ弾み出し、

俺は今のこの悩みを

全部彼女に打ち明けていた。


それでもやはり彼女はどこか不思議な人で、

一緒に居ると、そんな悩みを

自然な形で引き出されてゆく。

やはりカウンセラーさんだからだろうか。

彼女はそんな話を聞くのが上手かった。


サヨ「そうでしたか。じゃぁ今日はちょっと落ち込んでらっしゃるんですね?」


「ええ、そうなんです」


サヨ「まぁそう言う事も、お仕事をしてらっしゃる方にはあったりしますもの。でもかなり落ち込んでらっしゃるようですので、少し今、お力になって差し上げましょうか?」


「え?」


そう言って彼女はバッグから

持っていたオレンジ色の

ドリンクの様なものを差し出してきて、

それを俺に勧めてこう言った。


サヨ「実はこれ、特定の時間を巻き戻すためのお薬なんです。あなたは確かさっきのお話しで『今日の朝に戻りたい』なんておっしゃられてましたよね?」


サヨ「それを飲んでもらえたら、それができますよ?」


「……は?え?なんですって…」


そのドリンクを飲むと、

今日の午前中に返れると言う。


サヨ「ただし時間を戻せば、今のあなたの体調もその時の時間に戻りますから、昼過ぎまで眠られたと言うその睡眠効果も消えてしまいます」


サヨ「でもまぁ、それでもさっき言われていたその発作用のお薬ですか?それを飲んだらお仕事が終わってからも多分眠れると思いますので、おそらく問題は無いかと」


俺はこの時からもう

不思議の世界に取り巻かれて居たのか。

そんな信じられないことを聞かされても

それを自ずと信じる様な状態になっていた。

で、その薬を片手に持って

一気に飲んだのだ。


するとたちまち周りの空気が明暗に分かれ、

一瞬、訳のわからない空間を通り抜けた後、

俺は午前中…仕事前の時間に戻れて居た。


「ウ…ウソだろ…こんなこと…」


でも俺はそれまでの流れもわかって居たので

ここぞとばかりに

「もう2度と同じ過ちはしない!」

と発破をかける様に言い聞かせ、

早速朝の連絡をちゃんとして

その日の仕事に就くことができたのだ。


仕事の始めから最後まで、

ちゃんとすることができる!


(仕事終わり)


「今日もお疲れ様でした。次回もよろしくお願い致します」

会社からLINEでメールが来て、

「やったあ!」と俺は喜んだ。


それからと言うもの、

俺は時間に困らなくなった。

つまり焦らなくなり、

それが理由で障害の苦しみに

耐えることもなくなったのだ。


でも一連の事が終わると、

俺はふっと我に返った様に目覚め、

ベッドの上に居る。


「…あれ?やっぱり戻ってる?…」


その状態でもう数日が過ぎて居たのだが

やっぱりベッドの上に返ってる。


仕事が終わればその延長で

ネットサーフィンするのを

少し日課にして居たのだが、

そのサーフィン途中で

必ずと言って良いほど眠気が来て、

俺はパソコン前で眠るのだ。

そして目覚めるとベッドの上。


「…ベッドに返った記憶も無いのに…なぜ…」


そんなことを数日間、

本気で考え始めて居た時…

俺の背後で初めて人の気配がした。


ふっと振り返ると、

「うおっ!?あ、あんたは…!サ、サヨさん?!」


サヨ「そろそろ分かりました?あなたはずっと半日を、繰り返しクリアして居たんです」


サヨ「あなたは確か以前に、こんなシナリオをYouTubeの動画用シナリオとして書いたことがありましたよね?覚えてます?」


当然、覚えて居た。


サヨ「あれと同じです。時間を取り戻したいと言うのは過去に向かって言うもの。未来に向けて言うものじゃありません」


サヨ「未来を変えたいと言うなら未来に向かってください。あなたはもう知ってるはずですね」


「いや、そんな…」


サヨ「あなたは自分の中で、甘えという言葉を連呼していた様ですが、その『甘え』はそこにあるんです」


サヨ「後悔先に立たずとはよく言ったもの。過去・未来を自由に行き来できるタイムマシンなんて、漫画の様な薄っぺらな妄想ゆめ


サヨ「その妄想に乗って同じ時間を行き来するのと、未来に向かうのと、どっちが良いですか?」


……………ずいぶん時間が経ったのか。

いや、きっと一瞬の時間。

俺は考え、未来に向かうことにした。


(現実に返る)


「はい、分かりました。では明日からもどうぞよろしくお願い致します」


改めて別件で掛かってきた会社の電話に

俺はもう1度先程の反省を踏まえ謝罪して、

「これからもよろしくお願い致します」

と伝えた。


(浩二の自宅を外から見ながら)


サヨ「…人間は、未来へ向けて一方通行で生きるもの。過去に返る事は無い。でもそれは神様が決めた事。そこに何か意味があると思わなきゃ」


サヨ「そこにこそ人の成長があり、その成長が将来をもって約束されて、ちゃんと真面目に生きるなら、嬉しい報いに変わるものなのよ」


サヨ「その『真面目』の意味を、あなたはもう知ってるわよね」



動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=eDcsiCCCDZc

少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。

サクッと読める幻想小説です(^^♪

お暇な時にでもぜひどうぞ♬


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