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[プロローグ] 金色のカブトムシの噂
金色のカブトムシが○○県○○市で発見されたとの報告が出回っている。
カブトムシとは、コウチュウ目に分類される、刺叉のようなツノが特徴的な東アジアを代表する昆虫である。
日本では成虫は夏に発生し、とりわけ子供達の人気の的となっている。また、カブトムシを題材としたメディア化も活発であり、アーケードゲームとして人気を博したのは記憶に新しい。
さて、そのような特徴や文化的側面を持つカブトムシであるが、七月八日、○○県○○市内の山林地内にて金色の個体の目撃情報が見られたとの情報が届いた。
専門家の中でも、「太陽光の反射に伴う錯覚」とする意見や、「アルビノなどに類じた突然変異による現象」等、様々な意見が飛び交っている。
更に当時の目撃者に話を聞くと、「最初は自分の目を疑った。急いで捕まえようかと思ったが、気がつけば居なくなっていた」とコメントしている。
その他、同様の目撃情報が複数人より集まっており、現に記事を書いている私としても非常に興味深い。
今後、更なる情報の進展があれば随時更新するものとする。