0.6エーデル
わたくしは、エーデル・シャイターン。
シャイターン連合王国第一王女にして、王位継承権第一位という称号を持つもの。
実はわたくし、交友関係がイマイチでございまして、今まで親友という存在に出会ったことがありませんの。
え?やばい?
いえいえ、そんなわけ御座いませんわよね?
ほら、この髪も、生まれたときからずっと伸ばして、もう1mになりますし、お母様譲りのサファイアの瞳も、国宝と言われるほどでございますのよ?
おっと、話がズレてしまいましたわね。
今まで親友という存在に出会ったことが無いわたくしは、新しい環境ならば変われるかもという期待に胸を膨らまし、このグラディウス学院へと入学しました。
ですが、隣には王女殿下がお座りになり、緊張してしまいましたのね、「あらあら、もしかして、王女殿下でしょうか?お隣ですのね、仲良くしてくださります?」等と、生意気な口を利いてしまいましたの。
わたくしは、笑顔を保つのに精一杯で、王女殿下からの返しに、返すことが出来ませんでしたの。
ソメイユ様は、此方をみて、返事を待ってくださったというのに………。ボーッとしているのは不自然だろうと本を手に取り、読み始めた、その時です。
「あ、王女殿下。その席、譲ってほしいんですけど?というか、とぉーーっても地味なんですね。一瞬分かりませんでしたよぉ」
等と、ソメイユ様に楯突く者が現れたのです。
ソメイユ様の席を欲する理由は、恐らくは、逆となりのカルロス・クラハドールでしょう。
彼はなかなかのイケメンですからね。
ですが、裏では悪魔の手下と呼ばれるほどの腹黒として有名だ。だが、上級階級の者の中では常識して捉えられている。
(そんなことも知らないとは、これはかなりの素人ですね)
と、わたくしは瞬時に理解し、それと同時に怒った。
(そんな下らないことで、ソメイユ様に恥をかかすとは………!これは懲らしめてやらねばなりませんね)
「貴女は……誰でしたっけ?知っている気がしますのに、地味すぎて思い出せません。」
と、あくまでも自然に、今存在に気がついたかのように言い放ったのです。
これでもわたくし、演劇を鑑賞するのが趣味でございまして、演技は得意ですのよ?
ソメイユ様が、わたくしを称賛の目で見てくださり、(友達になってみたいですわ…ね)と、初めて思ったのです。




