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1話 恋愛なんて

よろしくお願いします!

 恋愛なんて不平等だ。結局、表面しか見てくれない。恋愛なんてもうしないしないしないしない。そう誓ったのはいつだろうか。それからまぁまぁ時が過ぎた話である。


 俺、羽柴はしば 義家よしいえは高松東南学園に通う高校2年生だ。しかも世にも珍しい高校生一人暮らしである。まぁ親に見捨てられつつあるからな……俺。まぁ住む場所を与えてくれるのはまだ優しいんだけども。まぁ思い出したくもないので話すことあった時に。


 今日から新学期ということもあり、重い体を動かして、準備する。家から徒歩通学ということもあり時間は結構余裕がある。ニュースを見ながら、適当にパンを食べているとチャイムが鳴った。


「おっはー!」

 この元気な声は、俺の女友達の、科桜かざくら 紫苑しおん。ソフトボール部の天真爛漫な子で、男子から非常に人気がある。


「おはよー」

 この完璧な声……俺の”親友”である 関ケせきがはら 安家やすいえ。勉強も運動もできる完璧超人。こういうやつが主人公って言われるんだろうなと思う。まぁわざと友人キャラを演じているのだけどもね。はぁ……話すタイミングなんか早く来たな。


 3年前の夏、初恋だった。俺は努力した。勉強して、運動もして、まさしく当時読んでたラブコメの主人公のようにもがいて苦しんで成長した。そして告白して、返ってきた言葉が


         「ごめん」

 頭が真っ白になった。なぜ俺の努力をたった3文字の言葉、空気の振動だけなのにこんなもの。あぁハッピーエンドには迎えない。俺というやつは主人公にもなれやしない。恋は毒である。


 とまぁ結構痛い奴だったな俺もとは思うが、恋愛なんてしたくない、好きになりたくないと思ったわけだが…そこから遊びほうけて、急に態度悪くなったら親も見捨てるよね。そこからは努力の貯金で進学して、友人キャラというアニメやラノベで見た都合のいいポジションにいるのである。おっともう過去を振り返るのはやめにしよう。辛い。


 こうして友人2人と登校するわけだが……

「同じクラスだったらいいねー!」

 紫苑が話題を振ってくる。


「そうだな」

 実際俺だけとかだったらボッチ確定だからめっちゃ焦ってるけどね。


「まぁ俺ら優等生だから大丈夫だろ」

学力がいい奴の意見は通るみたいだし……あの学期末の誰と仲がいいの? っていう謎の質問な。


「流石っす安家様」


 そうこう話している間に学校に到着。掲示を見てみると、3人とも同じクラスだった、一安心。

「やったね! にひひ~」

 なんだこの女友達くそ可愛い、俺のこと好きなんじゃねってなるとこだが、勘違いはしなくて済む。なぜなら安家とかいう怪物がいるからだ。俺を好きになるならまず安家を好きになるだろ。そう考えられるから友人キャラって楽よ。


 今日は初日ということもあり、自己紹介や説明で終わった。まぁ安家は委員長になるよね。俺は紫苑に誘われて体育委員に。まぁ運動は昔の努力の時の習慣もあったことだし……おっと口うるさい先輩が待ってるから早くいかないと。


 3階の空き教室。名称はオタク同好会。まぁ先輩とただ話すだけなのだが。

「お、少年。来たか」

そういって手を振るのは、朝倉あさくら 葉波はなみ


「今度は大人びた先輩ですか? ファンタジーの助言してくれる人ですか?」


「いやいや意識したのは最近の流行りのゲーム”ウメ娘”だよ」


「あぁ……あれか。流石オタクですね」


「会長のキシュウナンコウウメが可愛くててね。大人びてるから影響されちゃって」


「あっ、あれって”ナンコウバイ”って読むんじゃないんですね」

地味に初めて知ったわ。


「そうみたいだよ。そういや新作のラブコメがよかったよ」


「このラブコメ好きめ」


「でも昔は君だって好きだったんでしょ? もったいない」

昔は腐るほど読んでたからな、俺。


「それはまぁいろいろありまして」


「恋愛のことでね」


「え⁉」

思わず心臓がきゅっと縮む。


「なめてもらっちゃ困るな」

この人はまだ俺が感情失っていた高一の4月に話しかけてきた。この先輩は何者だろう……


 この時は生活が激変するなんて思ってなかっただろう。ここから俺は絵の具を塗られていく。今まではまだ下地だったのである。

さーて先輩は何者なのでしょうかー!?

皆もウメ娘しようね()

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