1/1
21:00
「もういいから」 目の前の華奢な背中は振り向かずにそう言った。 それから彼女と話すことはなかった。
つまり僕はフラれたわけだ。残念なことにね。
主な原因はなんとなくわかっていた、実に惨めな男の嫉妬だ。 あの時は、まるで世界が終わってしまうような気持ちだったな
でも、 本当に辛いのはそれからだった。すっかり2人で生きていくことに慣れてしまった僕の心はこの世界を受け入れることはできなかった。
全てを否定して生きていかなければ、正気を保てなかった。
フラれたのは僕のせいじゃない、僕に見合う相手じゃなかった。もっと他に僕の価値に気づいてくれる人がいるはずだ。 ここにいる奴らとは違う。
そうやって、世界から自分を離さなければならない。
そう思っていた。
どうも はじめまして。 名前は思いつかなかったので著書主としました。 よろしくお願いします。
この物語で少しでも前へ進む力にならばと思います。