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花の歳時記  作者: かちゃ
2/8

【春/レンゲ草】 うつむいているから、見つかるものがある 

 気がつくと、うつむいて歩いていました。


 自分がどこを向いて歩いているかなんて、いつもはまったく意識していないのです。けれど、今日はふとレンゲ草が目に入ったので、うつむいて歩いていたことに気づきました。


 雨が降ったあとで、レンゲ草は濡れています。水滴がキラキラ輝いているのがきれいで、思わずしゃがんで写真を撮ってしまいました。


 ↓ こちらです ↓ 


 挿絵(By みてみん)


 しっとり濡れた赤紫の花もきれいなんですが、その斜め後ろにも目をこらしてよーくご覧くださいませ。花びらが散ったあとの(がく)に水滴がついて、レインドロップ・フラワーとでも呼びたくなるような透明の花が出現しています。小さいですが、わかりますでしょうか?


 ところで、今日の私はちょっとミスをしてしまって地味にへこんでいました。でも、うつむいていたおかげで花を見つけて、ちょっと和めました。


 そして、すっかり忘れていたことを思い出しました。


 じつはですね。私はこの写真の撮影スポットで、ラッキーにも四つ葉を見つけたことがあります!


 ↓ 証拠写真はこちら ↓


 挿絵(By みてみん)


 今日ではなくて、五年くらい前に見つけたのです。その頃は、すごく頑張っていたことが失敗して一からやり直しをしなくちゃいけなくなって、しょぼんとうつむいて歩いていました。


 そのあと仕切り直して成功……なんて美談にはならず、結局、頑張っていたことは実らずじまい。ちっぽけな葉っぱを見つけただけで、運をすっかり使い果たしちゃったようです。


 四つ葉を見つけたときは、ささくれていた心がふわっと和んで、頑張ったご褒美をもらえた気がしました。ほんのささやかなご褒美。それでも、必死こいて探したのじゃなく普通に歩いていて偶然に見つけたので、めったにない幸運です。


 レンゲ草は人を励ますために咲いているのじゃなく、雨に濡れたり枯れたりしつつも、一生懸命そこで生きているだけなんでしょう。なのに、私は二度も励ましてもらいました。


 この文章が誰かにとってのレインドロップ・フラワーになったりしたら嬉しいなと思って、下手なエッセイですが公開します。



6/30追記


 こちらも俳句モドキを詠んでみました。




  濡れてこそ しずく輝く レンゲ草


  


 雨の滴を涙に見立てました。読者さまに伝わっているといいのですが……精進します。



【おわび】


※携帯でごらんの方には、写真の水滴が見えないと思います。また撮影のチャンスがあれば、もっと画質のいいカメラを使ってアップで撮りなおします。



  ☆ 読んでくださった方、お気に入り登録いただいた方、ありがとうございました ☆

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