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グリモワールで人助け~虚無の書~  作者: 柳木優渡
いざ魔道学園へ
13/15

スラム街とマイスターツ領

学校に行く許可を、お父様から頂いたわいいが、どうしたものか…

セアと商人の子のアイツはいいけどスラムのアイツはダメだと…どうしたものか…



んーーーー、全く案が思いつかん。お父様が反対するのはわかる。何故なら、俺の弱みになるからだろう。

しかし、……



「おお、若様こちらに居りましたか、探しましたぞ」

俺の剣術指南役の爺やジーヤだ。

本人曰く、私は若様の剣術指南役、ただの爺やジーヤにございます。

とかなんとか言っているが、お父様がいうには凄腕の剣士だったとか。

お父様も爺やに剣術をならったとも言っていた。



「……今日は訓練はなかったはずだが?どうしたのだ?」

「……はい、本日は訓練はございませんが、若様がこまられているのでは?と思い会いに来た次第にございます」



な、なんでわかるんだ爺やは!!

…… 怖いわ!

「何故わかった?」

「はい、それはただの勘にございます」

「え?……か、勘だ、と?」

「ええ、そうにございます」



か、勘とかどんだけ鋭いんだよ!

剣士の勘こ、怖ぇぇ…

「若様、困った時は老いぼれのに相談するべきにございます」

「…ふむ、そうだなここは、素直に老いぼれに相談するか」



〜ウィル説明中〜



「そうですなぁ、ならばすることはただひとつ、そのスラムの子を若様の護衛になされよ」

「…!?ご、護衛?」

「はい、さすれば何もおかしいところはございません、護衛には儂自ら鍛えましょうぞ」

「そうか…ありがとう、爺や」

「いえいえ、若様のお力になれたのならそれで構いません。早く、そのものに相談してはどうですかな?相手の気持ちも大切ですからの」





やっぱり、爺やにはかなわないなと思いながら、俺はスラムへと向かう。








_______________________



マイスターツ領の辺境伯屋敷の周りには、人が集まりとても発展している。

当主のフラリス•マイスターツは、独自の政策を行い王国内で事実上発展レベルだけなら小国一つ分位はある。

しかし、発展の裏には影も存在するわけで、当然スラム街も存在する。

普通スラム街とは、ほぼ無法地帯と言っても変わらないが、マイスターツ領では少し違った。




伯爵は定期的にスラム街の住人に仕事を回す。

無理のある仕事ではなく、様々なジャンルの仕事を回し適正のある者には、そこの仕事を与える。

なので、よくあるようなスラム街とは少々違い、スラムの住人達も最低限の生活は保証される。



これが、王国でトップレベルの発展を見せるマイスターツ辺境伯領の基礎ではないだろうか…



……これが俺の父親の世間一般的な評価だ。

全く、経営者としてどれだけ有能ならこれほどのことができるのだろうか…




そして、前述のように例外なくうちにもスラム街はある。それを、束ねてるのが俺の友の父親でこれから相談に行くのが、その子、ティルだ。




温厚な方ではあると自分で豪語しているが、正直怪しい。ただ、行動力もありスラムの住人からの信頼があつい。

問題点とすれば、あまり人との関わりを持とうとせず、他人に少し厳しすぎるといったところではないだろうか。

容姿は、女のように綺麗な肌をもつが(スラム街の中で)そこら辺に触れられるのが極度に嫌う。

薄い赤髪で常に髪を後ろで結っている。

顔を見られるのが嫌なのか常に、フードを被っている。


一言で言うならば、漢の娘といったところだろう。

ちなみに、本人の前で言うと殺されかねない。








「……よう、ティル…」

スラム街の中でもまあそれなりにいい方の造りの家の中に入る。よく、漫画とかにありそうなスラム街の家ではなく、平民の少し悪くした感じの家だろう。



『なんだよ、ウィルか…どうしたの……んだよ』

家の中ではフードはかぶってないようで、綺麗な肌を見せている。




「いやなに、今日は少しちょっとした提案があってね」

とりあえず、単刀直入に話題をふる。

何故?と聞かれたら話題がたいしてないから、としか言えない。




『提案?…それなら親父に…』

「いや、お前に提案なんだ…」

ティルは、首をかしげる。

「単刀直入に言おう、お前()の護衛にならないか?」


…………………



僅かな沈黙………そして、顔を真っ赤にするティル。

そんな、ティルに疑問を持ちつつ、首をかしげる。



「悪い話ではないと思うが…どうだろう…」

『…それは…その…』

いつもは、強気なティルには珍しく少し慌てているようだった。



「いやなに、学園に行くのにお父様がお前はその、なんだ、まあ、認められないというから、護衛としてならどうかなと思って言ってみたんだが嫌だったか?」

『…そんな!ことは…ない…。いや、まてウィル、お前、今なんといった?』

「いやだから、学園に行くのにお父様がお前はその、なんだ、まあ、認められないというから、護衛になってくれないかなぁ…と」

『………ふ、ふふふふ…そうだよな、うん…馬鹿なウィルが…そんなことあるわけがないんだよな』

「あ、あのいかがなされましたか?」

『うるさい!いいだろうその提案受けてやるさ、学園でもどこえでも連れてくがいい』



後に、ウィルは驚くことになるが今はまだ先のお話。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

次回も、なるべく早く更新できるよう頑張るのでご容赦下さい。

言い訳がましいことを言うと、学校が大変だったんですぅ。新しい生活でなれなくて大変だったんですよぅ。

では、次回もお楽しみに。

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