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グリモワールで人助け~虚無の書~  作者: 柳木優渡
いざ魔道学園へ
12/15

別れそして始まり

「私は旅に出ようと思うよ」

セルビア姉様は、なんと言われようと絶対に変えるつもりがないかのような雰囲気で言った。

「そうですか………。でも、何故ですか?」

「何故って…そんなの聞くものじゃないよ……」

「……すいません」

「何もウィルが謝ることはないさ、大丈夫あなたはもう十分な力を持っているわ…」


どうなのだろうか…確かに一発で具現化術を成功させたのはすごいのだろう…しかし…。

いや、無理を言ってはいけない。彼女だって生きている人間なのだから別れだってある、もちろん出会いもあるが……













「じゃあ、落ちついたら連絡するわ」

「わかったよ、セルビア気をつけるんだよ」

その日、俺は自室にこもりセルビア姉様に会わなかった。

代わりにお父様が送り出していたようだった。

何故だかお見送りの時に会いたくなかった。

本音を言ってしまえば、行って欲しくない。

辛いこともあったけど何だかんだで楽しかったのだから、こうしているのは自分の中の矛盾からだろう。

無理を言えば残ってくれるだろうが、それではセルビア姉様をダメにするだろうし、俺もダメになる。

俺は変わると決めたのだ、ここで曲げてはいけない。

ならば、俺は頑張ろう、何が何でも頑張ろう。

そして、そうしたら…………きっと………。

人を助ける事に繋がるだろうから………今は我慢だ。

















「…………………」

よく晴れた青空の下一人の栗色の髪の十歳位の少年が魔導書を片手に集中している。

「………………ハッ!!!!」と、少年が叫ぶのと同時に魔導書の形が徐々に変化していく。

変化が終わりそこに現れたのは一振りの剣だった。

少年は剣を持ち素振りを始める。



数時間の時間が経ち少年は剣を魔導書に戻す。

「ふぅ………」

和装の女性が魔導書を回収して少年に労いの言葉をかける。

「主殿は、頑張るのう、だが無理は禁物じゃぞ」

「わかってるさ、だけど毎日の日課だから」

『若様、朝食の時間です』と少年のお付きのメイドが言う。

「わかったよ、今行く」

俺はあの日からずっと強くなるために色んな修行をしてきた。

剣術、体術、棒術、経済学、等々この体は覚えがいいようでスルスルと身についた。

人を助けると、大雑把な目標だけど必ず失敗のないように努力をしてきた。

今では、魔導術の魔装術を十分間発動できる。

でも、まだ全然足りない。

俺は俺が助けたいと思った人を助けられるように力を得る。

そのためには、何がなんでも努力する。





食堂に俺は行きそこでは、お父様が先に朝食を食べていた。

俺もすぐに席に着く。いつの間にかグリアも一緒に食べるようになっていてグリアも席についた。

食事も終わり、お父様が部屋を出ていこうとしたところに、俺はお父様に声をかけた。

「お父様、おり言ってお願いがあるのですが……」

お父様は、相変わらず歳をとったのか分からない位変化が見られなかった。そんな、五年前と相変らぬ表情で「なんだい?」と聞いてきた。

「私は、魔導学校に通ってみたいです」

「……」お父様は沈黙するその表情から今何を考えているのか全くよめない。

「ウィルは何がしたいのかい?」

「私は…もっと力が欲しいです」

「何のために?」

「それは…………私の信念のためです」

「信念か…………うん………よし! ウィルにはいままで学校に通わせていなかったから悪くないだろう」

「いいのですか!?」

「そろそろ家庭教師だけじゃね、貴族としては友達が多い方がいい。今のウィルの交友関係が寂しいのは事実だしね」

うっ!?お父様何故それを………いや、まあ知られてはいただろうよ何せ一日中稽古三昧の生活を送っていたのだから。

せいぜい友と呼べるのがお付きメイドのセアと街に住む商人の息子のアイツとスラムのリーダーのアイツ位だからなぁ。

何故、アイツらと友達になったかは、それはもういろいろあったのよ………今は関係ないからこの話はまたの機会に

「お父様一言余計です………。それと、学校に行くに当たって一つお願いが…」

「ん?なんだい?言ってごらん?」と少しお父様に睨みを聞かせて前半部分を言ったのに全く動じずにスルーされた………ショックだわー。

「はい、実は学校に連れていくお付きの者を選びたいのですが………」

「…ああ、彼らを連れていきたいと言うことか……んー商人の子の彼はまあ、いいけどもう一人の子はねー」

「…そう…ですか…」

「今の時期だと編入扱いになるから、そうだねー準備に一週間かかるから決めておいてね」

「はい………」

食堂から出た俺は取り敢えず自室に戻り考えた、どうすればアイツを連れていけるか。

必死に、考えたけどいい案は出なかった。

ここまでお読み頂きありがとうございます。

毎度のことながら投稿日も守れず本当に申し訳ございません。

なのでこれからは、更新予定日は目安として考えていただき誤差を一週間以内にしたいと思います。(毎度のことながら勝手ですいません)

なるべく一週間に一話投稿を目指しますのでどうぞよろしくお願いします。

グリタス・・グリモワールで人助け〜次こそはやり直す〜の話ですが読んでいただいたらおわかりのとおり

次の次あたり?から学園編を始動して行きたいと思います。

いや、まだチートとは言えず人も助けていないウォレス君ですがどうか長い目でみてやってください。

戦闘シーンは学園編辺りから入れられたらいいなーみたいな感じなのでウォレス君のチート無双はまだまだ先です。

では、次回もお楽しみに。

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