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きよらかな王子さま  作者: しらら
みんなで踊ろ
89/89

エンディング



 その国の王子さまはとても病弱でいらっしゃいました。

 四つの冬に生きるか死ぬかの病を患われ、それ以来 本人も周囲も気弱になって、雛鳥のようにおどおどとお育ちになりました。

 特に王妃様は『穢れ』に対してとても神経質になっておられたようです。


 何かというと熱を出す王子さまは、王さまになる事などとても出来ないと、ご自分でも諦めていらっしゃいました。


 それが十歳の秋、下町で出逢った強く優しい女の子に、すっかり運命を変えられてしまったのです。


 夕陽を映して燃えるような髪の女の子は、泥池の彼岸花のごとく凛と背を伸ばし、橋を作る人を『神さまみたい』と言いました。

 この時 王子さまの胸に、ストンと何かが落ちました。

 ――ああ、自分は神さまになる立場に生まれ、そして生かされたのだから、この人たちにとっての神さまにならねばならない……と。


 その日から王子さまは熱を出さなくなりました。



 学園に入ってその子を見掛けた時は胸踊りましたが、その子はあの橋の上での出来事を忘れているようで、少しがっかりしました。

 それでも良き友人として学生生活を送れ、王子さまはたいそう幸せでした。


 今でもたまに、心の中であの日の女の子に問い掛けます。


 ――わたしはちゃんとやれているだろうか。

 あなたを心安らかに暮らさせてあげられる、神さまへの道を辿れているだろうか、 と。







 ――大丈夫、皆があなたを支えます。神様は一人ではなれないですから。


 




 ~きよらかな王子さま・完了~



 


挿絵(By みてみん)




これにて、『きよらかな王子さま』、すべて終了です。


ここまでお付き合い頂き、まことにまことにありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
完結おめでとうございます。毎日更新お疲れ様でした。 すごく面白かったです。 ルカはメムが幸せにしてくれそうでよかった!ロッチの進路が意外でしたが、動機にはとても納得しました。武人系外交官は心強さしかな…
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