ステータスと愛子
「以上で洗礼の儀は終わりです。お疲れ様でした。次は、ご家族のところに行き、ステータスをみましょう。」
大司教がそう言い、歩き出したのでとりあえずついていく。
アステルの紋章は一応隠しておいた。
あんまりアステルの紋章を見せびらかしたくない。『あいつを見れば愛子の紋様が見れる』って思ってほしくないし。そんな安くないんでね。
でも、ちゃんとした時とかにはチラッと出す。お披露目会でも少しだけ見せるつもりだ。
自分から『みてー』とかアホみたいなことは言わないけど。気づいた人だけでワイワイしてください。
紋章を見せるに当たって、加護の『愛子』は表示させることにした。あとの3つはなんとなく隠したままにする。
…まぁ、普通に独り占めしたいから見せたくないだけなんだけどね。
大司教が足を止める。
みんなが待っているところについたようだ。
「ラディ!終わったのね!」
「お疲れ様、こっちにおいで」
姉さんたちに迎えられ、父さんと母さんの間に座る。通された部屋は応接間らしく、教会にしては少し豪華だった。
「ラウディエル様、先ほどはお疲れ様でした。ではこれよりステータスの開示を行います。これに手を乗せてください。
もし、見せたくない場合はそのように思えば、見れなくなりますので安心してください」
そう言って大司教は長方形の石のようなものを出してきた。これで見れるんだろう。
しっかり隠蔽と偽装をしたから見せても問題はない。
言われた通りに手をのせる。
すると大きいステータスボードが表示された。父さんたちを見るとステータスボードに視線がいってるから、見えているのか。
今みんなが見ているステータスはこれだ。
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名前 ラウディエル・ルナダクト・グレルイド
年齢 5 性別 男
種族 人間族
職業 アトランテ帝国グレルイド大公家三男
体力 A 27,000(S 97,900)
魔力 A 28,000(R 286,000)
筋力 A 24,600(S 89,900)
俊敏 A 19,800 (S 98,000)
知力 A 21,700 (R 349,700)
【魔法適性】
火A、水A、風A、土A、光A、闇A、無
(【魔法】)
火魔法〔初級〕、水魔法〔初級〕、
風魔法〔初級〕、土魔法〔初級〕、
光魔法〔初級〕、闇魔法〔初級〕、
無魔法〔初級〕
【スキル】
鑑定III(EX)、暗視II(VIII)、
体力・魔力消費量軽減III(IX)、
魔法・物理攻撃耐性V(VII) 、
魔法・武術系統補助III(VII)、感知II(VI)
速読II(IV)、並列思考III(VII)
(魔眼EX)、(収納EX)(テイムIII)、
(苦痛耐性IV)、(隠密行動V)、
(状態異常無効)
【固有スキル】
成長限界突破、成長促進、超回復、(世界言語)、(世界辞典)
【称号】
--
【加護】
・神の愛子
・(神の寵愛を受けし者)
・(神が全てを捧げる者)
・(神が待ち侘びる者)
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固有スキルは見せてない。
ちなみに( )内は俺にしか見えてない。
洗礼を受けたら名前が『フォン』から『ルナダクト』に変化した。
俺だけ『ルナダクト』じゃなかったから嬉しい。
「流石俺たちの子だな。ステータスが並じゃない。
体力とかの数値もそうだが、魔法の適性が全部ある。それにスキルの量もすごい。
そして最も目を引くのは加護だな。」
「す、すごいね。ラディ、すごいよ!」
「これは大公家でも歴代最高クラスだな」
「流石俺たちの弟だ」
「うん、そうね!私たちの自慢よ!」
「俺も頑張って強くなる!」
みんな褒めてくれた。嬉しいな。
「ありがとうございます。」
「愛子様は過去にお2人いらっしゃいましたが、それもずっと昔の話で、今ではほとんど『伝説だったのでは』と言われています。
ですので今日、お会いすることができたこと、誠に嬉しく思います。このような機会を頂けたことを、アルミネ様に深く感謝いたします。」
この世界の宗教はアルミネスティル教のただ一つ。
絶対神である。
アルミネスティル様だと長いからみんなアルミネ様と呼んでいるらしい。
そんなことより、過去に2人もいたんだ…
でも仕方ないか。
嫌なことに変わらないけど、過去のことだからどうしようもない…
「では本日は以上になります。お疲れ様でした。」
「ありがとうございました。」
お礼を言って教会を出る。
教会に引き留められると思ったけど何もなかった。
流石大司教。教会の大司教をやるだけあるわ。
馬車に乗り、屋敷へ帰る。
「本当にすごいね、ラディ。何よりも加護に『愛子』があるんだもん!私びっくりしちゃった!」
「そうだね、俺も初めて見た時は驚いた。」
「そうか、ラディは鑑定を持っていたな。」
「うん」
「愛子になったことでなんか違うことってあるの?」
ディア姉さんが興味津々に聞いてくる。
他のみんなも言わないだけで気になってるんだろうな。
「うーん、今のところは感じないかな?ただ紋章が出るようになったみたい。」
生まれた時からあったから、ない時を知らん。
「紋章?それって俺たちにも見えるの?」
「今は隠してるから見えないけど…みたい?」
「うん!」「もちろん!」
「わかった」
そう言って紋章を見せる。
「「「うわぁ、すごい。綺麗」」」
「うん、綺麗だね」「ああ、そうだな。」
「しかも少し光ってるね!」
「右耳の後ろにもあるよ」
「えっ!そうなの⁉︎」
そう言うとすぐに確認してくる。
「本当にすごいね。見せてくれてありがとう。」
みんながお礼を言ってくる。
「いえ」
そう言って紋章を隠した。
「でも、何で隠すの?
せっかく愛子になったんだから、堂々と見せてればいいじゃない?」
「俺の紋章だし、あんまり人目に晒したくないから。安売りしたくないし、簡単に見れるものだと思われたくないんだ。」
「そっか、確かにそうね♪」
「ラディがそうしたいなら、それがいい。」
「父さん…ありがとうございます」
もっとなんか言われるかと思った。
「だが、そこまで大事にするなら、他の連中に見せろと言われても簡単に見せる真似はするなよ。
あいつらは強欲だからな、油断するな。」
父さんが忠告してくれる。
「もちろんだよ、父さん。
ただ、今日の誕生日会では入場とかの最初の方だけチラッと見せるつもり。自慢はしたいからね。」
「はぁ、ほどほどにな」
「うん、ありがとう」
「それと、愛子になったことは公表する。
愛子とは、存在するだけで人々の敬う対象になる。だから簡単にラディに手出しはできなくなるし、おまけに大公家の子供だ。より丁重に扱われるだろう。
それに、その指輪も…もらったんだろ?その模造品なんて作られたら嫌だろ」
「…そうですね。すごい嫌です。」
「なら、尚の事公表した方がいいな」
「わかりました…」
…模造品を作られるより全然マシだ。
そんな話をしていたら屋敷についた。
ちょうどいい時間だからそのまま昼食にすることになった。




