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すべて叶えよう   作者: 夜
第一章 幼少編
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再会-1

アステルが出てきたあたりからはゆっくり読んで欲しいです。




 そういうと同時に大勢の使用人が入ってくる。それぞれが大きい箱を抱えている。



 あれ全部衣装関連だろうか…




 メイドたちにもみくちゃにされながら支度が終了した。


 その間俺はずっと目を閉じて瞑想してた。今回はマジで何も考えないで目を閉じていただけだ。化粧は少しだけして、普段はそのまま流している髪もしっかりセットされた。元がいいのにさらによくなった。



 衣装は黒を基調として白金色の刺繍が入っている。軍服のような衣装に左肩にマントがついている。色は俺が指示した。アステルの色は絶対に入れるって決めてたから。



 鏡の前に立って見ると、もうすごかった。この姿でアステルに会えるのか。今から楽しみだ。



 「ラディ、準備はできた?

 わぁ、かっこよくなったね!」


 「ああ、かっこいいな。流石俺たちの子だ。」



 早速親バカが炸裂している両親。


 2人もかっこいいし、綺麗だよ。



 「お待たせしました。ただいま終わりました。」


 「うん、それじゃあ、行こうか。」



 本当は、貴族とか関係なくたくさんの子供を一気に洗礼するらしいんだけど、皇族と大公家の場合はその家族のみで行うそうだ。だから今回は俺の家族だけで行う。





 これまた、黒に包まれた馬車に揺られて、教会に向かう。

 




 教会は白を基調として、綺麗な薄い水色がところどころに入っていた。



 馬車から降りる。



 「グレルイド大公家の皆様、お待ちしておりました。

 私、大司教のエイベルと申します。エイベルとお呼びください。本日は私が担当させていただきます。


 それではご案内いたします。」



 エイベル大司教に案内され、洗礼が行われる場所に連れて行かれる。

 家族とは途中で別れた。最初は俺だけで行われるようだ。





 中央にはアステルのどでかい像があり、その背後にはそれぞれの魔法属性を模した色で作られたカラフルなステンドグラスがあった。



 本物で実物のアステルの方が圧倒的に綺麗だったけどね。

 なんか結構違うところあるし。色がついてないし。





 「それでは始めます。聖書を読みますので

 片膝をつき、祈りを捧げてください。」



 そう言われ、片膝をつき祈るように両手を組む。











 すると空間が変わった。




 こうなるだろうとは思ってたけど、アステルの()()()()に包まれた空間に来ただけで一気に幸福感が高まる。






 「お久しぶりです。

 ゆ…ラウディエル。

 …か、かっこよくなりましたね///」












 あぁ、アステルだ。







 この鈴を鳴らしたような、ずっと聴いてていたくなるような心地のいい声。忘れるわけがない。





 必死に真面目な顔を貼り付けて、顔を上げる。




 「お久しぶりです、アステル。

 ラディって呼んでください。それと、ありがとうございます。」


 「私の方こそありがとうございます。

 ラ、ラディ…」



 相変わらず可愛い。









 …でも、







 「あの、アステル。

 もしかして俺のことずっと見てました?」


 「…はい」


 「そうですか」



 そう言ってアステルが俯き、少し沈黙が続く。



 うーん、言ってくれそうにないかな?



 なら、俺から聞いてあげるから、しっかり訳を聞かせてもらおう。



 「アステル」



 呼んだだけなのにすごいびっくりした。



 「…はい」


 「ずっっと、聞きたかったことがあります。それを聞きに来ました。」


 「…はい」


 「いいですか?」


 「…


  …はい」


 「ありがとうございます。

 では早速ですが、なんで今まで会えなかったんですか?それに、いつでも話せるようにするって言ってたじゃないですか、なんでできなかったんですか?俺ずっと寂しかったんですよ。アステルだけずるいです。アステルと会えないし、話せないって知った時の俺の気持ちがわかりますか?まあ、アステルのことだから何か理由があったと思うので、今度はちゃんと説明してください。」



 結構捲し立ててしまった。

 でも許してほしい。

 それだけ寂しかったし、悲しかったんだ。



 「そ、そうですよね。

 説明しなくて…すみませんでした。


 でも言えなかったんです。言ったらきっとラディは行かないって言うと思ったんです…」



 うん、きっと言ったよ。



 でもさ…



 「話したり、会うことができなかったのは、幼すぎる体でやってしまうとラディの体にものすごく負担をかけてしまうんです。だからできなかったんです。


 本当は直ぐにでも会いたかった!話したかった!


 …でも、()()私の所為でラディに負担をかけるような真似はしたくなかったんです。だから…」










 そっか、そうだったんだ。

 アステルは俺のために…









 あぁ、アステル。

 やっぱり俺、アステルのこと好きだわ。



 これがどういう『好き』かは考えない。蓋をする。

 でもこの思い以外はちゃんと伝える。

 アステルは俺の心を読まないから、言葉で()()()()伝える。



 『もうそれは言ってるようなもんじゃん』とか『蓋してなくね?』とかは聞こえない。



 「俺のためだったんですね、すみません。

 ありがとうございます。」




  しばらく沈黙が続く。



 

 「アステル、俺すごく会いたかったです。アステルの顔を、目を見て、声を聞いて、アステルのいる空間に来たかった。全身全霊でアステルを感じたかった。」



 ずっと思っていたことを包み隠さず伝える。



 「会える日がものすごく待ち遠しかった。

 だから、今日アステルに会えてすごく嬉しい。


 アステルの顔が見れる、アステルと目があってる、アステルの心地いい声が聞こえる、アステルが俺の声に応えてくれる、全身でアステルを感じられる。


 俺が今どれだけ嬉しいか、胸が躍っているかわかりますか?」



 満面の笑みでそういう。



 するとたちまちアステルの顔が赤くなっていく。



 あぁ、これだ。

 これが見たかった。

 俺の言葉でアステルの整った顔が赤くなって、崩れるところがずっと見たかった。

 ずっと想像してた。




 だから、心からの想いを溢れ出た笑顔で、

 優しく、心を込めて言う。




 「アステル、会いたかった」

 

 「っっ…////



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