表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すべて叶えよう   作者: 夜
第一章 幼少編
15/33

成長と家族




 読んだ内容を大雑把にまとめるとこんな感じだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 魔力とは魔法発動時に使用される力のことである。

 ゼロになっても死ぬことはないが、枯渇した場合には目眩、吐き気、頭痛などに見舞われる。酷い場合には気絶することもある。

 その代わり、使えば使うほど全魔力量は増える。もし増やしたい場合は、安全なところで行うこと。また、世界の全てが多少なりとも魔力を有するため、食事により体力や魔力を微量だが回復させることができる。

 魔法はイメージとコントロール力により精度に差がでる。そのため、はじめは詠唱を唱え、魔力の正しい流れを意識して練習するように。慣れてきてから詠唱の省略や無詠唱の練習を初めるように。

 魔法発動時に魔力を多く込めるとそれだけ魔法の威力をあげることができる。ただし、多くなる程コントロールが難しくなるため、徐々に増やすように練習すること。

 また、杖などの道具を使うと魔法発動の補助をしてくれるので、それも考えてやること。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 うん、大体はアステルが言っていた通りだな。最後の『魔力を多く込める』はおそらく『密度』のことだろう。だが、魔力の『純度』のことはどこにも書かれていない。



 …これもしかして、純度のことはあんまり知られてないんじゃない?



 もし本当に知られていないなら、知っている俺を怪しく思うだろう。怪しまれるくらいならいいけど、詰められたら手を出してしまうかもしれない。ここはお互いのためにも、純度のことを話題に出すのはやめておこう。

 フラグ回収とテンプレはできるだけ避けていくのが、俺のモットーなんで。



 それと、やっぱりとのいうのか『杖』なんてのもあるのか。流石ファンタジー王道世界。魔法使いには必須要素ってか?

 でも3年間生きてきて、杖を持って魔法を使ってる人は一回も見たことがない。杖はあくまで補助的な役割だから初心者しか使わないとかかな。魔法っていう魔法をあまり見たことがないのもあるけど。

 流石に3歳児の周りで魔法を使う機会はそんなにないか。



 本来は5歳になってから魔法やスキルを使えるが、俺は生まれたその日からスキルをバンバン使って魔力の訓練もしている。もちろん、魔力枯渇による気絶はセットで。気絶するまでする必要はないけど、変に意識が残るより気絶した方が楽だろうから、毎回枯渇させている。そのおかげで体感的にだけど魔力が結構伸びた。多分他にも伸びたところはあると思う。



 あんまりステータスを見ちゃうと数字に囚われるかもだし、良くないだろうってことでここにきてから1回も開いてない。



 ちょうどいいから、ここら辺で今のステータスを見ておこう。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ステータス

 名前 ラウディエル・フォン・グレルイド

 年齢 3 性別 男

 種族 人間族

 職業 アトランテ帝国グレルイド大公家三男


 体力 A 24,000 → K 53,000

 魔力 A 28,000 → S 78,900

 筋力 B 9,600 → A 13,400

 俊敏 B 9,800 → A 18,700

 知力 B 9,700 → S 95,800


【状態】良


【魔法適正】

 火A、水A、風A、土B、光B、闇A、無


【スキル】鑑定EX、魔眼EX、収納EX、

 魔法・物理攻撃耐性V 、状態異常無効

〈 Level up ! & new!〉

 暗視II → VI、テイムIII→ V

 体力・魔力消費量軽減IV → VII

 魔法・武術系統補助III → V、感知IV

 苦痛耐性IV、隠密行動V、速読I、並列思考III


【固有スキル】

 成長限界突破、成長促進、超回復、

 世界言語、(世界辞典)


【称号】

 --


【加護】

 ・神の愛子

 ・神の寵愛を受けし者

 ・神が全てを捧げる者

 ・神が待ち侘びる者〈new!〉


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 おお、結構上がってる。増えたスキルもあるし、加護も増えた。


 全体的に上がっているが、魔法適性は上がっていない。まあ、まだ魔法を使ったことがないから当たり前か。


 

 ちなみに、F〜Aがどの数値を表しているかだけど、

 F 100〜250

 E 251〜800

 D 801〜2,500

 C 2,501〜6,700

 B 6,701〜10,000

 A 10,001〜30,000

 K 30,001〜60,000

 S 60,001〜100,000

 R 100,001〜1000,000

 SS 1,000,001〜10,000,000

 ーーーーー

 X 10,000,001〜

 



 と、なる。


 それぞれのランク間に結構差があるけど、そこは気にしても仕方ない。



 それにしても、Rからは一桁ずつだから、これはちょっと大変かもしれない。多分今までのようにはいかない。

 でも、せっかくアステルがXを作ってくれたんだから、いつかは体力から知力まで全部をXにするつもりだ。もちろんスキルも全部Xにしたい。



 固有スキルがあるから結構サポートされてると思うけど、あんまり甘えすぎないようにちゃんと自分でも努力しよう。



 隠密行動がついたのは多分夜中にこっそり屋敷を走り回ったりしたからだろうな。暗視のレベルが上がったのも同じだろう。



 苦痛耐性…は魔力枯渇のおかげかな?多分精神的なのにも効くんだろう。



 テイムもちゃんと上がっている。実はこっそり屋敷にいるネズミとか虫をテイムしていたりする。ただ、当たり前だけどすごく数が少なかったから、なかなか上がらなかった。まあそれも、外に出れるようになったらバンバン使っていくから、そのうちちゃんと上がると思うけど。



 そういえば、すっかり忘れてたけど魔法・物理攻撃耐性と固有スキルがあった。

 多分固有スキルの超回復と成長促進は結構使ってると思う。他は言わずもがなだけど。ただ、攻撃される機会が今のところないから攻撃耐性はあんまり使えていない。まあ今後は使う機会が増えるだろうから、その時にバシバシ鍛えよう。



 ただ万が一にでも鑑定された時、このステータスはとても見せられた物じゃない。だから1人になった時にでも偽装と隠蔽をかけておこう。

 


 色々集中して考えていると、エドワードが声をかけてきた。



「ラヴディエル様、集中しているところ失礼します。お食事の準備が整いました。皆様集まっておいでです」



 もうそんな時間か。集中していると時間が過ぎるのが早い。

 


「わかった。今行く。何冊か借りるから部屋に持っていっといてくれる?」

「畏まりました」



 書庫を後にし食堂へ向かう。もちろん来た時同様抱っこされて。足が遅いからこればかりは仕方ない。



「お待たせしました」


 食堂の前で降ろしてもらい、中へ入る。


「大丈夫だよ、ラディ。ちゃんと時間通りにきてくれてよかった」

「よし、揃ったな。食べるぞ」



 すでに俺以外が揃っていた。

 集中していたから気遣ってのことだとは思うが、みんなが座ってる中1番最後に入るのはなんか嫌だ。今度からはもう少し早めに教えてもらおう。



 空いている席についてみんなで食事を開始する。



「書庫に行ってたんだって?」


 

 やっぱり知っていたのか、クラウ兄さんが聞いてくる。多分みんな知ってると思う。でも俺の情報共有してどうすんの?



「うん、ようやく母さんの許可が出たからね」

「どんな本を読んだんだ?」


 

 今度はフレル兄さんが聞いてくる。



「魔法の本」


 

 ちょっとざっくりしすぎた。でも間違ってはいないから別にいいだろう。



「へぇ、早いのね。どう?面白い?私たちは5歳になってから家庭教師の先生が教えてくれるようになったのよ」


 そういえば洗礼を受けてからいろんな勉強を始めるんだっけか?

 クラウ兄さんはもう10歳で、ディア姉さんは9歳、フレル兄さんは8歳だから皆んなもう始まってるのか。

 


「面白いよ。知らないことを知れるから」



 嘘です。もうほとんど知ってました。確認しただけ。



「勉強が好きだなんて、ラディはすごいな」

「フレルは勉強大嫌いだもんね」

「当たり前だろ、ディア姉さん。先生たちも丁寧に教えてくれてるんだろうけど、何言ってるのか本当にわからないんだ。俺もびっくりしてる」



 そうは言っててもちゃんと勉強できるし、頭の回転もみんな早い。賢い人たちだ。ここでやってる勉強が難し過ぎるんだと思う。受けたことないから本当のことはわからないけど。



「3人とも喋るのはいいが、ちゃんと食べろよ」


 

 話していると父さんから注意が入った。でもそこに俺は含まれてない。流石父さん。わかってる。答えてはいたけど、食べる手は止めてないからね。



「「「はーい」」」



 兄さんたちは子供らしく返事をして、止まっていた手を動かした。



「それはそうと、もう魔法の勉強を始めてるのか。でも、魔法は5歳になって洗礼を受けてからじゃないと、身体に魔力が通らないからまだできないだろ。

 …ふむ。剣に興味あるか?あるなら教師をつけてみるのもいいかもな」



 へぇ、洗礼で魔力が巡るようになるのか。一応世界辞典で調べて知ってたけど。それに、俺はもう魔力を巡らせているから多分魔法は使える。

 ただ、他人ひとの目があるところで練習すると面倒なことになるだろうから、練習する時は自分の部屋か人目がないところだな。



 とりあえず今は悲しいふりでもしとくか。



「そうなんだ…でも、剣にも興味があるから先生をつけてくれるならやりたい」


「先生をつけるのはいいけど、早すぎるんじゃないかな…」

「そうだよ、俺たちも5歳になってから始めたのに、ラディはまだ3歳だよ?早すぎるよ」



 確かに3歳で剣術は早過ぎる気もするけど、この家に生まれた時点で普通の3歳じゃないから大丈夫だと思う。



「先生をつけると言っても、まだ体もできてないから、まずは体づくりから始める。だから二人ともそんなに心配することはない。それに、無理そうだと判断したらちゃんと俺から言うから安心していい」


「うん…それならいいけど。ラディ、辛かったらちゃんと言うんだよ、わかった?」

「母さんまで…はぁ、わかったよ。なんかあったら兄さんたちに言うんだぞ」


「うん、わかったよ。ありがとう、クラウ兄さん、母さん。父さんもありがとう」

 


 みんな俺のことを心配してくれてるのがよくわかる。ありがたい。ほんと、家族仲が良くて良かった。

 この国で一番強いなんていうから、ギスギスしてたりすんのかなって思ってたから、全然そんなことなかったな。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ