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4.夢と夢のような現状

「見てフルス君。これが魔法、適正が人によって違うけど誰でも使えるの。」

「きっとフルス君もかっこいい魔法が使えるって。」

「・・・回復魔法だけ?何かの間違いじゃないの!?ギルドに確認してもらってくる!」

「フルス君...攻撃魔法が使えないのは残念だったけど十分いい魔法だよ?裏でみんなの役に立てる重大な魔法。わからないことがあったら遠慮しないでいいからお姉ちゃんに言って!」

「フルス君!?どうしたのその傷!・・・なるほど、ちょっと出かけてくる。フルス君は先に寝といて。」

「あれ、深刻な顔してどうしたの?なんでもない?ならいいんだけど...。相談したいことがあったらすぐ言ってね?」

「欠陥持ち...気にしないで。教えてくれてありがとう。お姉ちゃんも何かできないか考えてみるね。」

「フルス君...?そんな目で見てどうしたの...?」

「『一陣の旋風』に誘われた?よかったね!フルス君!・・・え、家を出る?寂しくなるな...。」

「ついにこの日が来たね。それじゃあフルス君いってらっしゃい!()も頑張るから元気で!」




「ハッ!!・・・夢...か...。」


 なんか懐かしい夢だったような気がする。・・・戻ったら一回お姉ちゃんって呼んであげようかな。


「おはようあるじー。落ち着いた?」

「あぁ、うん。ありがとう。」


 寝て頭がすっきりしたので現状の振り返りをしておく。まず僕は一定の条件を達成してサブクラス『テイマー』を手に入れて、今乗っている朱雀が従魔になった。サブクラスは存在自体は知られているが、取得のための条件が明確になっていないため持っているのは少数。その分サブクラス取得時に力が強くなったり新しいスキルを手に入れたりと恩恵もある。・・・その少数の中でも『テイマー』の所持者がいなかった。思い返せば魔物を殺さないなんてことは貴族や子供のような戦えない人でもない限り無理だ。そして回復魔法、一般論として魔物は人間に害をなす物とされているのでわざわざ助けることなんてしない。つまるところ僕は現代で初めて『テイマー』を手に入れた重要人物となってしまったわけだ。

 そして朱雀について、流していたがそもそも朱雀は伝説上で語られている魔物で、大昔に荒れていた土地を沈めた魔物の一体と言われている。・・・そんな魔物が僕の従魔になったと...。


「はぁー...未だに信じられないし嬉しいけどほんとに僕なんかでいいの?」

「何言ってるの?あるじだからいいの。助けてもらったし面白いことありそうだしね!」

「・・・まぁそれでいいならいいか。よろしくね、スーク。」

「『スーク』?それって...」

「うん、名前。安直すぎたかな?嫌なら変えるけど...」

「スーク...とても気に入ったよ、ありがとうあるじ!」


 “朱雀『スーク』が正式に従魔に登録されました。”


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