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心の傷が深い主を思うとある従魔のお話

 僕は一部の記憶が欠けていた。何かやらなきゃいけないことがあることはぼんやりわかってるんだけど内容が全く思い出せない。気分が悪くってずっと眠りこんでいた。


 気がついたら御神木が力尽きかけていたんだ。いきなりだったけど時間も無かったから僕の魔力を流し込んで治そうとした。周りにいたドラゴンやいろんな魔物達も手伝ってくれて御神木は息を吹き返したけど消耗しすぎて体もボロボロになっちゃった。いくら**だからって言っても限界はあったってわからされたよ。できる限り体を小さくして動かないようにしてこれ以上消耗しない様にした。・・・だけど魔力は回復することなく呪いの様に僕の体を蝕んでいった。今振り返ってみたら死んでいてもおかしくなかったね。極度に魔力を放出したせいで周りの魔力を自然に吸収することができなくなってたみたい。


 ある日、森の中に人間が入ってきたのがわかった。何か惹かれる感じがあって呼びかけてみた。一体誰かと思ってたら見た瞬間寒気がしたよ。見た目はただの男の子なのに心の中はドロドロのグチャグチャ、普通の人間が全く同じの状態だったらまともな自我はないだろうしすぐ自殺をしようとするんじゃないかな?でも一部だけ綺麗だったかな。この世界じゃないところの人の思いが混じっててよくわからなかったけど。その子は僕に[ヒール]をかけてくれた、でもただの[ヒール]じゃなかった。傷は全部塞がり今までできなくなってた魔力の自然吸収ができるようになった。そして思い出した、僕はこの子を守る必要があることやこの子はこの世界を滅ぼしかねない危険な存在であることを。


 この子はそのあと気絶して、サブクラス『テイマー』を取得したとわかったから起きるまで暇でちょっと記憶を覗いてみたけど...ものすごく腹が立った。本人も理由がわからないのに虐げられ馬鹿にされ言い返さないのをいいことに酷くなっていった。自分自身を見下し、全てを受け入れることを選び、周りの人に親類を貶されないように矛先を自分に向けさせる。ここまで耐えてこられたのはもう一つの記憶が関係していた。その記憶の持ち主も同じようにいじめられていた。その人は耐えられず自殺を図った。でも生き残ってしまった。そして全ての関わりを自ら無くし、引きこもった。それを見かねた幼馴染が寄り添って時間をかけてその人の心の傷を癒すことができた。その後交通事故で亡くなった。そんな経験をした記憶が希望としてこの子の精神を守ってきたみたい。


 僕はそんな『あるじ』に寄り添ってあげる。どれくらいかかるかわからないけど僕ならずっと一緒にいられる。そしてあるじに変なことをしようとする奴がいたら...殺す。でもきっとあるじはそんなことは望まない。本当は優しい子だから。それに、あるじは自分で仕返しをすると思う。ただ殺すよりも効果的な方法で...ね。楽しみだなぁ。

次から本編に戻ります!

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