あるギルドマスターの日記
頑張って仕上げたけど番外編なのは本当に申し訳ない...
「ギルマスってこんなに散らかすの?」
フルス君が街を出てから私はデルスィーさんの計らいでギルマス補佐に昇格したけどここまで部屋が汚いとは思ってなかった。ギルマスは用事で出ているから今のうちに自分で判断できるものくらいは片付けようかなって。
「・・・あれ?これは...」
魔境と化していた机の上を整理すると1冊の手帳がぽつんと残っていて表紙にはただ「日記」と書かれていた。ギルマスの日記...気になる!
「それじゃあギルマスには悪いけどご拝見...」
『今日からギルドマスターに任命された。俺は無理だと言ったんだが前ギルマスの押しに負けたせいですることになった。ちゃんと補佐はつけるから心配すんなって言われたがそもそも何をすればいいんだ?』
『補佐にはデルスィーという女が来た。口うるさいんだが全部正論なせいで言い返せん。片付けが苦手なのは生まれつきなんだよ...』
『Aランクパーティの「一陣の旋風」だが最近悪い噂をよく聞く。さらには新しいメンバーが入ったと言っていたがランク審査の申請をしにこない。これは嫌な予感がするがそれよりも書類が溜まりすぎて先に取り掛かるように言われた。そう言いながらデルスィーも手伝ってくれた。』
『はぁ...ギルドに寝泊まりするようになってから実家に帰れていない。カミさんは仕事頑張れと言ってくれるが子供たちは今頃どうしてるんだ?何事もなく健康に育ってくれればそれでいいが。』
『なんかブヤーカが暴走気味だが大丈夫か?独断で行動する癖は相変わらずなんだが巻き込まれる奴の気持ちも考えて欲しいな。ブヤーカの補佐...ルルスだっけか?あいつの弟を最近見なくなったがルルスは把握してるんだろうか。ブヤーカの対応で余裕はないと思うが頑張ってほしい。』
『馬鹿な冒険者がフルスについて言ってたら速攻でルルスに〆られていたのを見た。あいつの弟第一さは変わらねぇな。気になったんで調べてみたが特に貴族の出というわけでも英雄の血筋というわけでもなくただの平民から上り詰めたとわかった。それも全てあいつの弟のためだって聞いた時は清々しいほどだった。・・・子供たちに手紙でも送るか。』
『リーラが「一陣の旋風」から抜けたということをブヤーカから聞いた。これで調査を入れる口実ができたってイイ笑顔だったな。だからといって気の毒には思わんが。』
『久しぶりにフルスを見たが遠目でもわかるぐらい酷かった。生きる気力を無くした感じだったな、いつぶっ倒れてもおかしくない歩き方で目に光が無かった。何をどうしたらそんなことになるんだ?』
『ついに「一陣の旋風」が違法行為をしていると分かった。その証拠は何故かフルスが持っていたが実はリーラが色々と手を回していたらしい。その場には居なかったのが悔やまれるがリーダーと決闘で瞬殺、殺してはいないが一瞬で終わらせたらしい。手合わせして欲しいが時間が無い...』
『ブヤーカからフルスのランクをAまで上げたことを聞いた。流石に看過出来ない事柄だから話を聞けばしっかりとした根拠を持っていた。Sあるかもしれないというのは言い過ぎかと思ったがあいつは腐ってもAランクパーティのリーダーをやっていた実績がある、そいつ相手に無傷なら十分だろう。とりあえず咎めることはしなかったがルルスを休ませるように言った。』
『スークという鳥を撫でさせてもらったがとてもいい毛並み...だったのは置いておく。その最中に向こうで話していることも聞いていたがまさかデルスィーと同じ「転生者」で知り合いはどういう偶然かと思った。スークから追加で説明(話すことは事前に聞いていた)を聞いたがまだ記憶が安定してなく何が起こるかわからない、だそうだ。まぁルルスが見てくれているから心配しなくても良さそうだ。』
『魔物大暴走の知らせが入り今までも規模とは比べ物にならないほど大きいらしい。流石に覚悟を決めて俺も前線に出るしか無い。腕が鈍っていないといいが...』
『結論から言うと街への被害は外壁の傷ぐらいで死者は出なかった。あれは未だに現実か疑う。だってそうだろう?いきなり街に入るように聞けばドラゴンが現れてもうダメかと思ったら全身の傷が治って魔物共だけが死んでいく光景は信じる方が難しいだろう。そういえば死者はいないがフルスはどこに行ったんだ?』
『今日は疲れた...デルスィーがフルスを連れ帰ってきたと言っていたがそこにはあのドラゴンと同じ鱗の竜人。何かの冗談かと思ったが声はフルスでルルスに関してはすぐ順応していた。俺がおかしいのか?しばらくユトーとしてこの街にいるとは言ったが確実に何かが起こる予感がする。』
『今だけはこの勘を恨みたい。ルルスから聞いたが裏ギルドの野郎共がユトーに手を出したらしい。この街にいるのは危険だと判断してデルスィーと一緒に出て行ってしまった。止める気は全く無いがな。あいつらの旅がうまくいくように祈っておこう。そういえば最近冒険者、主に魔法を使う奴らが強くなったみたいだがルルスなら理由を知っているか?時間がある時にでも聞いてみることにする。』
「・・・ふーん。フルス君に聞かせてあげたかったな。ギルマスー!ちょっと話が!」
帰ってきたギルマスを呼びに行く私の足取りは心なしか少し軽かった。もちろん私もフルス君たちの旅が良くなるように祈っているよ。今日はギルマスに休んでもらわないとね!
最後の投稿からおよそ3週間、言い訳は聞き飽きていると思いますがあと1週間ほどこちらの投稿を休ませていただきます。テストが来週待機しているのでご理解の程よろしくお願いします。
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