7.兄と『テイマー』CO
女将さんに一言ってからギルトに向かうと人だかりができていて聞いたことのある声で罵声を飛ばしているのが聞こえた。その中には警吏の人も数人いた。『十中八九』今回の後始末とかだろうけど。
「だから証拠が揃ってるって言ってるでしょ!どれだけ往生際が悪いの...あ、フルス君おかえり。」
「え、あ、うんただいま。」
よくこんな状況でおかえりって言えるなぁ。そして『一陣の旋風』のメンバーも全員いるな。新しい回復術師らしい人...うわ。
「よりによって兄さ...ルスウか。災難だったね。」
「別に兄さんって呼んでくれてもいいじゃないか弟よ、減るもんでもないだろう。」
「僕の大事な何かが減りそうだからやだ。」
「相変わらずつれないな。昔みたいにお兄ちゃんって呼んでくれてもいいんだぞ?」
「・・・。」
「すまんからかいすぎた、兄さんが悪かった。頼むからそんな目で見ないでくれ。」
「それだからフルス君に避けられるんじゃ...。」
僕の一応兄にあたるルスウ、『ブラコン』、終わり。・・・いや流石にちゃんと説明ぐらいするけど。ルスウは姉さんよりも歳が上で僕と同じ回復術師。BランクだけどAランクに結構近い実力を持っている。更に回復術師と言いつつ攻撃魔法も幾つか使える。物心つく頃には何故かいなくなってたけどルスウの存在は姉さんが教えてくれた。何回か会ったことがあるけどはっきり言うと苦手。ぐいぐいこられるのはきついし暑苦しいしで避けたい。でも嫌いなわけじゃない。その『ブラコン』さえどうにかしてくれれば兄さんって呼ぶのに...。
「フルス!これはお前の仕業か!?」
「え、これって言われても...。」
「元凶は私。今までの行いの罰としてのね。」
「リーラ!一体どうしてこんなことを!」
「自分に聞いてみたら?私も然るべき罰は受けるつもりだけど。」
「くっ...」
結構な修羅場になってきたな...こうなるって薄々わかってたけどどうやって治めるんだろうか。
「・・・これもフルス、全部お前のせいだ!」
「「「「は?」」」」
いきなり何言ってるんだ?
「弟をそこまで言うとはな...流石に看過できないな。」
「そもそも僕を追放したのはワレシュでしょ。欠陥持ちを抱えたくなかったのが本音だろ。」
「フルスを雑用という体で雇ってたのにクエストに連れてった方が悪い。」
「フルス君が1番の被害者だってわかってるよね?」
「ぐっ...うるさい!お前はEランクだろ、弱いんだから何をしようと関係ないだろ!」
「あんた一体何を!」
「・・・うるさいなぁ、ゆっくり寝てる時に大声でぎゃあぎゃあ騒いで...おはようあるじー。」
「あ、おはよう。」
「なんだそいつは、ペットか?」
今起きたのか、自由だなー。でも困ったな。こんなふうになると現実を言い逃れができないように見せつけたら1番早いけど...。
「あ、お前。あるじを弱いとか言ってるけど少なくともお前よりかは強いよ?僕が手を下す必要すらないくらいにはね。」
「なんだと!?こいつにそんな力があるわけないだろ!鳥は黙ってろ!」
「・・・フルス君、どうしてその鳥?は話せてるの?」
「あー、僕もよくわからない。『テイマー』手に入れたらいつのまにか話してたし。」
「「「「『テイマー』だって!?」」」」
あ、言うタイミングミスったねこれ。そうほいほい明かすものじゃないのに姉さんと話してたらポロッと...。
「「フルス(君)、後で詳しく。」」
「あっはい。」
「これで弟がサブクラス持ちか...誇らしいな。」
面倒ごとが増えた...もうなるようになれー。
「もうお前とあるじで決闘でもしたらいいんじゃないかな?そうすれば全部はっきりするでしょ?あるじはそれでいい?」
「えっ?僕が?」
「ああ、いいぞ。実力の差を見せつけてやる。弟が。」
「ちょっと?」
「それなら裏の訓練所使わせてもらいに行かないと。」
「姉さんまで?」
「フルス、頑張って。」
「リーラは諦めないで?」
「実力の差を見せつけてやるから待っておけ!」
「嫌だから。行かないといけなくなったけど...。」
「がんばれあるじ〜。」
「スークは終わったらお話があるから。」
「ごめんね?でもこうしないと時間かかるでしょ?さっき言ったことは全部本当だから自信持っていいよ。」
「うーん、じゃあ後で撫で回させて。」
「それくらいいいよー。」
「よっしゃ。」
やる気出てきた。兄さんは後で〆る。
ブックマーク20件突破!正直怖いけどモチベは最高潮なのでパパッと仕上げていきます!
次は決闘という名の蹂躙が始まるのかどうなのか...ルスウはご愁傷様です。




