第八章章末イベント~新任講師、姉の足跡1
「「「えぇーっ!!!」」」
「なんだ?何かおかしいこと言ったか?」
「そうですよ。三年生なんですから卒業するのは当然でしょう?」
場所はヴァンの小屋。時は三月の末。春休みだ。
そんなある日、二人の修行になぜかアズラも呼び出された。
で、修行を終えてヴァンがさらりと「明日わたしたち卒業するから」と言ったのだ。
「いやだって小説のメインキャラなんて留年とかして卒業しないものでしょ!?」
「小説…?何を言っているのかわからないが、ヴェク、わたしは留年するほど成績は悪くない」
「実力だけなら首席クラスですわ。若干評判が悪いので首席は取れませんでしたが」
「ヴァン、ほんとに卒業するの?」
「しつこいな…なら明日の卒業式に招いてやろう。三年生の招待があれば、教師や来賓以外も入れるらしいしな」
「…わかった、寂しいけど最後の見送りくらいするよ」
「なら招待客として…君と、ヴェク、マリィにカティ、テムダを呼んでおくか」
その時…
「師匠のウソツキ!」
ヴェクが思いきり叫んだ。
「二年中ごろまできちんと面倒見てくれるって言ったじゃん!」
そう言うと小屋を飛び出すヴェク。
「あ!お兄ちゃん!…ごめんなさい、ヴァン先輩、ファル先輩、明日の卒業式行けないかもしれません…」
「ふむ、それは残念だ」
「ごめんなさい!待って!お兄ちゃん!」
マリィもヴェクを追いかけて小屋を飛び出す。
「…ヴァン、ほんとにウソついてたの?」
「どうだろうな?わたしが卒業の事を忘れていただけかもしれないな」
「…まぁ、明日の卒業式は見に行くから……じゃあね」
アズラも小屋を出た。
「意地が悪いですね…もともと、呼ぶつもりだったのでしょう?」
「まあな。呼ばないと面白くなくなるではないか」
「まぁ、そうですね。そうでないと、無理言った価値がなくなりますから」
「さて、明日のあいつらの顔が楽しみだな?」
「えぇ、本当に」
―明日は、卒業式―
当然、二人には普通に卒業してもらいます!小説だからって容赦はしません!
え…何らかの方法で戻ってくるのミエミエ…?
お、おほん!さて、次回は卒業式!ヴェクとマリィは卒業式に参加するのか!?ヴァンとファルは学園を本当に去るのか!?
展開が読めたって言うなー!