表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
84/174

第七章章末イベント〜学園襲撃、レムの真実と封印解放1

「さてと…久しぶりだな…ここも…」


場所は始まりの草原。そこに立つ一人の男性。

基本、学生でない人物で、学園に入れるのは、教師と卒業生のみである。

この男は教師ではない。故にこの学園の卒業生ということになる。


「さて…行くか…」


男が歩きだした…。




 

「あら…お客さんですね…」


「誰ですか?教頭先生」


「少し…待ってくださいね…。ふむ…七年前の卒業生のギースですね」


「ギースくんですか…」


「はい、確か入学時点では凄まじい才能を見せましたが、卒業の時には普通の魔術師になってしまった子です…。日ごろの努力を怠らず、きちんと訓練していれば、一流の魔術師になれただろうに…、残念です」




 

「アズラ〜、こんなものでいい〜?」


少し遠くにいるアズラを呼ぶカティ。大声で叫んでいるのでサクヤみたいなイントネーションになっている。


「うん〜、十分じゃない〜?」


手に大量の薬草を持ったアズラが返事をする。


「んじゃ、帰るか!」


薬の材料を持ってヴァンの小屋に向かう。




 

「あぁ、これだけあれば十分だな。悪いな、パシリみたいな事をして」


「いえ、もともと私の弟妹のためですから。礼を言うのはこっちですよ」


「じゃあな。気をつけて帰れよ。冬休みとはいえ、危険はいつも通りだからな」


「うん、バイバイ、ヴァン」


小屋を後にして、学園に戻る三人。




 

「ギース、どうしました?」


「教頭先生、お久しぶりです。少し、学園に用事がありまして参上しました」


「なんのご用ですか?」


「たいした事ではないんです。

ただ、この学園を落とそうと思いまして!」


そう言うと、学園全域に不思議な模様の魔法陣が浮かびあがる。


「強制転送の魔法陣!?あなたいったい何を!?」


「言ったでしょう?『学園を落とす』と。その下準備です」


邪悪な笑みを浮かべながら、宣言するギース。

次の瞬間――学園には人っ子一人、いなくなった――。


「これで第一段階は完了、と。次は…」




 

「もうすぐ学園だね」


「えぇ、早く帰りましょ」


他愛もない話をしながら歩く三人。


「お、学園だ」




 

「…召集の妨害ギャザー・ジャミング!…これで後は目的を果たす…?」


「おい!アンタなにやってる!」


ギースが振り向くと、そこにはアズラ、テムダ、カティの姿があった。


「少し手間取り過ぎたか…まぁいい、殺れば、いいだけだ」


「変なことしたら、先生が来るわよ!」


「残念だが、今学園にはお前たちしかいない。さらに中と外も遮断させてもらった。おれは、目的を…復讐を果たすんだよ!」




―学園を賭けた戦いが、始まった―

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ