魔術祭!学園バトルロイアル!?3
「は〜い!大波乱の武闘大会も無事に終わりました〜!」
「……これから…メインイベントを開始します……」
「ワァーッ!!!」
あのテンション低いエンカの開始宣言で、よくここまで盛り上がれるものだ。
「ご存知の方もいるかもしれないけど、メインイベントは、学園バトルロイアルで〜す!」
「……ルールは簡単…一撃当てれば相手が失格…繰り返してラスト一人になるまで続けるだけ……」
「事前に言ってたルールと少し違うけど、気にしないでね〜!」
「まぁ、そういうことだ」
「あ、ヴァンさ…」
「さん、は不要だ」
「あ、うん、ヴァン。そういうことってどういうこと?」
「単純な決闘ならヴァンに勝てる生徒などいません。ただ、先に一撃加えるだけならできるかもしれないと学園長が考えたんですよ」
「あのアルバイトも魔物にやられる奴を少しでも減らそうという学園長の配慮だ」
「そうだったんだ…」
「は〜い!今みなさんの目の前の玉、転移石といいま〜す!」
気がつくと目の前に緑色の石が浮いていた。
「……行きたい場所を思い浮かべれば…そこに移動できます……」
「開始宣言の直前に思い浮かべた地域のどこかに飛ばされま〜す!」
「……ちなみに…人数が減ると…高難度の地域から封鎖が始まります…。…その時にその地域にいた場合は…どこかランダムに転送されます……」
「じゃあな。わたしたちはもう行く」
「ご武運を、お祈りしていますわ」
去って行く二人。
「開始、5秒前、4、3、2…」
「え、えっ!?」
話に夢中でカウントダウンを聞いておらず、慌てるアズラ。
その時脳裏に浮かんだのは、先ほど話していた二人だった…。
「1、スタートです」
―バトルロイアル、開始―
次回から残り四話、すべて戦闘パートです。仲間キャラ対仲間キャラが平然と行われます。
お楽しみに!