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魔術祭!学園バトルロイアル!?2

あとがきにお願いがあります。できれば読んでください。

「ダウ〜ン!勝者、ヴァン選手〜!」


「……またもや一撃…この快進撃は止まらないのか……?」


「ヴァンさん…ほんとに強いよね…」


昼から行われる三年生による武闘大会、五人はいま、その会場である闘技場の観客席にいた。

ヴァンの試合は四度行われた。その試合すべてが、術式8の上級属性魔術一発で終わっている。

参加人数128人ほどの大トーナメント、一日目に124試合を消化しないといけないため、選手紹介などもすっとばしてひたすらに試合、試合、試合。

そういう点ではヴァンは、大会に貢献しているといえるだろう。




「《サイクロン》」


「ぎゃあーっ!!!」


準々決勝もあっさりと片付けるヴァン。ここでも一撃、やっぱり強い。


「これにてベスト4が出揃いました!残りは明日、朝9時開始で〜す!」




「ふぅ…すっきりした…」


闘技場のトイレに行っていたアズラ。試合も終わったので、ゆっくり歩いて寮に戻ろうと思っていると…


「ようヴァン…久しぶりだな…」


声が聞こえる。


「お前は…確かバルトとかいったか?何の用だ?」


「連れないねぇ…。まぁいいや、短刀直入に言おう、明日の決勝戦、わざと負けてくれないか?」


「ふん…断る」


「お前が優勝したって喜ぶのはファルぐらいのものだろう?…こっちにはファンクラブもあるし、負ける訳には行かないんだよ。礼ならする、どうだ?」


「断ると言ったはずだ。優勝したいなら実力で掴み取るがいい」


「ちっ…まぁいいさ、後悔するなよ…?」


そう言って、バルトは去って行った…。




 

翌日、朝9時―


なぜか時間は過ぎているのに、試合が始まらない。

その理由が…?


「ごっめんなさ〜い!寝坊しました〜!」


司会者、サクヤの寝坊だった…。


「……家の馬鹿姉がご迷惑をおかけました…。…では、準決勝、開始です……!」




「ヤッ!ハァッ!」


「うわぁ〜っ!やられた〜っ!」


「「「キャーッ!バルト様かっこいい〜っ!」」」


「……準決勝第一試合勝者…バルト……」


「次は第二試合で〜す!」


…酷すぎる…




「《テンペスト》」


「当たるかよっ!」


「甘いぞ…《ダイダルウェイブ》」


「ぐわぁっ!」


「……勝者…ヴァン選手……」


「少しの休憩の後、決勝戦に入りま〜す」




「決勝戦、バルト選手VSヴァン選手です!」


「よぅヴァン…考え直したか…?」


「何の話だろうな?」


「ちっ…」


「試合、開始です!」




「《ディフェンスフィールド!》」


バルトが宣言したのは術式9の空間防御魔術。範囲内の防御力を向上させる魔術だ。


「行け、《ヴォル!》」


対するヴァンが宣言するのは召喚術。炎の精霊を呼び出した。


「《スプラッシュ!》」


精霊を消すバルト。

しかし…


「甘いっ!」


空間干渉で背後にまわり、手にした大きな剣を振りおろすヴァン。


「ぐっ…ならば《霊の加護を!》」


身体が半透明になる。異世術だ。


「《セインピト!》」


白い精霊を呼び出し、体当たりさせるヴァン。


「けっ…やっぱ強ぇな…かくなる上は!」


何かを呟くバルト。


「我が召喚に応えよ!大地の精霊、グラーレム!」


バルトが宣言すると、ゴゴゴゴゴ、と地響きがし、大きな木の人形が現れた。


対するヴァンは何もしない。

先ほどまで実力、作戦など、すべてにおいてバルトを上回っているヴァン。今回も、相手に先手を取らせてカウンターを取るつもりだろう。


「行け!グラーレム!」


バルトがそう言うと、地面から樹木が槍のように生えてきた。当然、ヴァンの足元にも生える。


「はぁ…そんなものでわたしに勝てると思ってるのか…?」


「どうだろうな!」


バルトが叫ぶとヴァンの足元に蔦が生える。


「!?」


蔦に絡みつかれ、動けなくなるヴァン。


「やれっ!グラーレム!」


命令に従い、人形が走る。


「生まれ出よ、蒼炎の不死鳥、ブレイズ!」


なんとか腰のブローチに手を当て、ブレイズを召喚できたヴァン。


「ブレイズ!」


「あぁ、わかっている」


ブレイズが羽ばたく。その風は炎を運び、辺りを焼き払う。


「グ…ギ…ガ…」


木の人形も例外ではない。あっさり焼かれて、消えてしまった。


「なっ…?」


「終わりだ」


再び背後にまわり、剣を振りおろす。バルトは倒れ、決着が着いた。




「優勝者は〜ヴァン選手〜!」


「ワァーッ!」


「ちょっと待て!」


文句をつけるのは負けたはずのバルト。


「なんだ…見苦しい」


「みんなよく聞け。こいつは授業にまったく出席していない。いわば不良だ!こんなやつが優勝でいいのか!?」


観客がざわめく。


「そうだー!失格にしろー!」


「そうだそうだー!」


メゾとグルと思わしき人物が煽る。流石はファンクラブを持つ人物。悪い意味でもカリスマ性がある。

瞬く間に会場はブーイングの嵐に変わった。


「ヴァン!」


アズラたちの近くで試合を見ていたファルが闘技場に下りようとする。

しかし、ファルよりも先に…


「アズラ!?」


アズラが闘技場に下りた。


「貸して!」


サクヤからマイクを奪う。


「みなさん!武闘大会は実力を競うものではないのですか!?授業に出ていないとしても正々堂々とヴァンは闘いました!」


「アズラ…」


「野次馬は引っ込んでろ!」


しかしアズラは負けない。


「それに、昨日僕は聞いたんです!バルトが、ヴァンにわざと負けてくれと頼んでいるのを!」


「このガキ!嘘をつくな!」


「ヴァン、そうだよね!?」


「あぁ、本当だ」


「………」


静まりかえる会場。


「おい、よく聞け。こいつら二人、グルだ!二人で嘘をついているんだ!よく考えろ!オレと不良に二年生だぞ!どっちが信用できる?」


「なら、わたくしも参加しましょうか?」


「なっ…ファル!?」


「こんにちは、バルトさん。いくら優勝したいからって、往生際が悪いですよ」


笑顔で話すファル。しかし目が笑っていない。


「わたくしも、昨日バルトさんがヴァンに取り入っているのを聞きました。…完全に再現することもできますが?」


「………」


再び静まりかえる会場。


「バルトの嘘つきー!」


どこかでそんな野次が飛ぶ。


「そうだ、そいつらの言うとおりだー!」


「バルト様、サイテー!」


一気にバルトへのブーイングに切り替わる。

流石は元アイドル。凄まじい影響力だ。


「じゃあ司会として結論を出しま〜す!優勝はヴァン選手!バルト選手は失格で〜す!」


「なっ!?」


「……反論は受け付けません…。…当然の報いです……」


「うそだぁー!!!」


「すまないな、ファル、アズラ」


「当然のことをしたまでです」


「そうですよヴァンさん」


「そうか…。それとアズラ、これからはヴァンで構わん」


「え…そんなこと…」


「さっき何度も連呼していた。…なら、さんをつけると返事をしない」


「…わかりました、ヴァン」


「敬語も不要だ」


「わかり…わかった」


「それでいい」


「ほらヴァン、表彰式が始まりますよ」


「あぁわかった。すぐに行く」




―武闘大会が、無事に終わった―

二年目の武闘大会も終了した訳ですが、三年目の秋にも魔術祭編をやります。具体的には第十章です。

アズラくんたちも三年生になるのですが、全員、武闘大会に参加させる予定です。

そこで、武闘大会での対戦組み合わせを募集したいのです。

参加予定者はアズラ、カティ、テムダ、エンカ、サクヤと特例措置としてヴェクとマリィも参加させる予定です。

見てみたい組み合わせがあれば、感想にでも書いてください。なかった場合は私が適当に決めます。

終了の時期は、追って連絡します。ちなみにまだまだ先です。

たくさんの希望、お待ちしています。

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