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第一章、始まる?学園生活!

これ以降サブタイトルには章が変わるなどの理由がない限り第○章とは書きません。

あと、寮には無料の食堂があるので三食には困りません。

「申し訳ありません。本日の授業は全て満員となっております。」


「…え?」

「なんだそれ?」

「うそ…?」

「ええ〜?」

「………」




入学式翌日、現在午前十時、今日の授業の申請をしていないことに気付き、五人で学生課に午後の授業の申請に来たのだが、その返事がこれだった。


「いや、今日から三日間新入生用特別授業だと聞いたんだが?」


「それが満員なんです」


「…定員は?」


「一クラス三十人で午前、午後共に術式1と魔術学1が二クラスずつです」


「最大二百四十人ですよね?どうしてですか?」


「午前と午後それぞれに申請した人もいるんですよ」


「一人一つと聞いたんですが?」


「昨日の段階ではそうです。今日の朝に余りの分の申請が通るようになりますので」


「…諦めようぜ…」


だが明日の授業申請だけはしっかりしておいた…。




で、それ以外は両方を履修しないと受けれないわけで、一日暇になったアズラ達は……


学園をまわっていた。ただ、学園通貨の『リム』は入学式に少し配られただけで、買い物はできない。

休憩がてら、天気もいいので校庭でのんびりして現在午後二時…



「あれ、生徒手帳が光ってる」

「俺もだ」

「私も」

「アタシも〜」

「…(コクコク)」


生徒手帳を開くと、『学園長室に来なさい』と全員の手帳に書かれていた。


「…何かしたっけ?」


考えこむ五人。しかし何も思いつかない。

結局行ってみることになった。




「レムはここで待っててね」


「あぁ、分かっている」


学園長室の前にレムを残すと…


「失礼します。一年生のアズラです」


少しの沈黙の後


「どうぞ」

と女性の声がした。

中に入ると、学園長、教頭に加えもう一人女性がいた。


「呼び出された理由は分かりますか?」


「「「「「………?」」」」」


五人そろって首をかしげる。


「では言いますが、その前にあなた方は十六歳になるか、魔術教育機関に入らないと魔術を学んではいけないと知っていますか?」


その質問に対しては、アズラ、サクヤ、エンカが肯定した。


「どうして知っていましたか?」


「父に聞きました」

「お母さんに聞いた〜」

「…(コクコク)」


教頭は返事をするでもなく、テムダとカティの方を向いた後、新入生名簿を取り出し、二人がスカウトされたことを確認する。


「それでは本題です。ここまで言えば分かると思いますが、昨日学園案内中に『護法』が発動したそうですね。誰も知らないということですが、事実ですか?」


全員が肯定する。


「わかりました、一応確認をします」


教頭が言うと女性が近づいてきて、それぞれの目をじっと見つめた。


そしてその結果を教頭に耳打ちすると


「あなた方からは二十四時間以内に魔力を使用した痕跡が見つかりませんでした。今日はもう帰っていいです」


その言葉を聞くと、テムダ、サクヤはさっさと部屋を出る。そしてエンカが部屋を出て、カティが礼儀正しく部屋を出る。




そしてアズラは…


「………」


「どうかしたのかね、アズラ君?」

学園長が問う。


「先生、僕の姉のことなんですが…」


「何年前の生徒だい?」


「八年前です。事故で亡くなったと聞いたんですが…」


「名前は?」


「レイカです」


「………」


少しの間考えこむ学園長。

そして


「話すにはまだ早いな、三年の夏になったら教えるから待ってくれませんか?」


「そんな…「これは命令です。勝手に探すのは結構ですが、教えるのは三年の夏です」


有無を言わさぬ口ぶりで教頭が遮る。

これにはアズラも


「…わかりました、三年の夏、必ず教えてくださいよ」


引き下がるしかなく、そう言って部屋を出た。




「おう、遅かったじゃないか。どうしたんだ?」


「少し、質問してて」


「そうか」

テムダは深く追及せず歩きだした。


「あれ?レム君が…いない?」


カティがレムがいないことに気付く。


「たぶん、勝手に寮に戻ったんだと思う」


「そうなの?」


「うん、たぶん」


その会話を最後に、みんなは各々の部屋に戻る。




レムはやっぱり部屋にいた。


「どこに行ってたの?レム?」


「あぁ、少し用があってな…」


「ふーん…」







「レイカさんの弟ですか…」


「真実を知りたいという気持ちは分かりますがまだ『あの事』を教えるわけにはいきませんからね」


「そうですね。それにしても『護法』のことはそういうことだったんですね、…………ですか…」


学園長が教頭に言う


「えぇ、確かに…………なら成しえるでしょう。魔術を………………だったんですね」


教頭も納得する。


「しかし、『彼』と………………なんて…………でしょう?」

疑いも晴れたアズラ君たち、次回から授業です。最後の学園長たちの会話の「……」の部分はいま話すと面白くないことです。いずれ分かることですし、すでに分かった方もおられるでしょうが気にしないでください。

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