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話術は時に最高の力となる

「…と、いうわけで、ヴェク、マリィ、輝きの森に行ってくれないかな?」


「いやです!」

「えー!」


「なんで…?」


「だってあの人」「兄貴をあそこまで」「ボロボロに」「した人なんだろ?」


「「そんな人に魔術を教わりたくない(ありません)!」」


二人に先ほどのヴァンの話をした結果がこれだ。断固拒否、これに尽きる。


「そんなこと言わないで…ね?」


「いくらアズラ様の頼みでも」

「絶対に行かない!」


「ハァ…カティからも何か言ってあげてよ…」


「そもそもどうして学園長やヴァンさんはこの二人を育てたいの?」


「さぁ…?なんか『急いで育てたい』とか言ってたよ」


「もっと深く理由聞いておいてよ…。でもヴェクとマリィの言い分も正しいと言えば正しいわね」


「さっすが姉貴、話がわかる!」

「お姉ちゃんありがとー!」


味方についてくれると思っていたカティまで敵についてしまった。

逆転は絶望的だと思えたが…?



「…ここまで予想通りだとは、思いませんでしたね…」


少し呆れながらファルが現れた。


「こんにちは、アズラさん、カティさん、ヴェクさん、マリィさん」


柔らかな笑みを浮かべながら、四人にあいさつするファル。


「あ、ファルさん、こんにちは」


「え!?戦闘訓練の時の人!?」


「…こんにちは」


「こんにちは!」


反応もそれぞれ違う。アズラは至って普通に返し、カティは初対面だが昔のことを引っ張ってくる。マリィはなぜか少々不機嫌になり、ヴェクは憧れの人に会ったようなあいさつをする。


「今日はいい天気ですね。あの時はごめんなさいね、思いきり叩いてしまって。大丈夫です、警戒しなくても奪いませんから。素晴らしいです、元気いっぱいですね」


四人の反応にすべて対応するファル。すごい……。


「予想通りって何がですか?」


「この二人が文句を言う事です」


「そうなんですか?」


「えぇ…、ヴェクさん、マリィさん、よく考えてみてください。あなたたちはアズラさんやカティさんより一つ年下なわけですから、学園の授業では、アズラさんたちと一緒に行動するのは難しいでしょう?」


「はい…まぁ…」


「そりゃそうだけど…」


「ですが、ヴァンに教われば、履修制限は無視できます。魔力などもしっかり鍛えますので、二年の中頃にはアズラさんたちに追いつけますよ?それなら悪い条件ではないでしょう?」


「そっかなるほど!行こうぜマリィ、兄貴たちと一緒に活動できるように!」


「うん!お兄ちゃん!」


「では、行きましょう」


空間干渉で二人を連れて消えるファル。




「ねぇアズラ…?」


「なに?」


「ヴァンさんたちって今三年生よね?来年どうやって教えるつもりなのかしら…?」


「そういえば…どうするんだろう」


「まぁ、あの二人は気付かないだろうから、今をごまかすにはいい方法ね」


「嘘…なのかな…?」


結局、この謎は解決しなかった…。

そういえば二人は三年生ですね…。

某ゲームみたいに留年オチは…無理ですね。あの二人、優秀すぎますので。

次回から薬学編。遂にミランダの真骨頂、毒薬です。

お楽しみに!

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