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誘拐事件、天才魔術師と究極剣士4

「生まれ出よ、蒼炎の不死鳥、ブレイズ!」


「えっ…?」



ヴァンの宣言した魔術は召喚術、それも契約した精霊を呼び出す魔術だ。


「どうしたのだ…ヴァン…」


「いえ、ここまで来た少年に敬意を払って、あなたの力を見せてあげようと思いまして」


「…契約だからな…仕方あるまい…」


ブレイズがアズラを見る。


「主の命令だ、悪く思うな…」


不死鳥が羽ばたく。その風は蒼い炎を運び、アズラを覆う!



《―――!》



何かを叫んだアズラだったが、強風と業火の前にかき消された…。



「これでいいのか?主よ」


「悪いな、どうでもいいことに呼び出して」


「契約だからな」


フッと不死鳥の姿が消え、ヴァンの腰に、蒼い燃え盛る翼のブローチが現れた。



「ヴァン、本気を出しましたか?」


「ファルか…。ブレイズにも言ったが、敬意を払っただけだ…」


「そうですか?あの子に何か感じたのでは?」


「そうかもしれんが、もう済んだことだ。行くぞ、ファル」


「はい」


今だにめらめらと燃える蒼い炎に背を向け、立ち去ろうとする二人。

―刹那―

ヒュッ!という音とともに、何かが二人の脇を通り過ぎた。

その後ろ姿は…紛れもなくアズラのものだ!



―ブレイズの炎に包まれる直前、アズラが叫んだ言葉は…

《炎よ!我が力に応え、止まれ!》

…炎を制御する自然術だった―



「なっ…!?」


慌ててヴァンとファルが炎を調べる。


「アズラとか言ったか…?面白い事をする…」


「名前、ご存知だったんですね?」


「あぁ、少し縁があってな、学園長に聞いた。お前は?」


「戦闘訓練の対戦相手でして、その時に」


「浅からず縁があった訳か」


「えぇ…で、彼は何をしたのですか?」


「自然術だ」


「…ブレイズの炎をですか?わたくしでも不可能なことですのに」


「完全に制御出来ていた訳ではない。間一髪直撃を免れただけだ」


「それでも彼の炎をわずかながらでも制御したのでしょう?」


「あぁ、おそらくもうボロボロだろうが、強制転送はされなかったようだな」


「魔力の扱いが巧いのか、魔力総量が多いのか…どちらでしょうね?」


「わたしの見立てでは両方だな。確かにこれなら、学園長が気にするのもわかる…。さて、そろそろ行くか?」


「はい、小屋まで繋げましょうか?」


「いや、行き先は小屋ではない」


「え…?どこへ向かうのですか?」


「決まっているだろう?当然…………」


「…はい、わかりました」




―二人の女性が、動き出した―

ヴァンの傍にいた女性は第一章で圧倒的な強さを三人に見せつけたファルでした。

次回は、アズラと不良が決戦!果たしてアズラは二人を救い出す事ができるのか!?

お楽しみに!

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