たまには理不尽を受け入れなければいけない時もある
魔装具学2編、スタートです。
「で、どうするの?」明らかに不機嫌なカティの一言でこの日の五人の活動は始まった。
「いや、とりあえず集まりゃ何か決まるかなーって思ったわけよ」
「で?」
「や、薬学3とかはー(←棒読み)」
「お一人でどうぞ。新月の月夜の野原に行ってらっしゃい」
「じゅ、術歌2…」
「…アズラへの当てつけかしら?」
「…すまん…何も思いつかねぇ…」
「あ、そういえば…」
「どうしたの?アズラ」
「いや、さっき見たんだけど、魔装具学2で変わったことやるらしいよ」
「あ〜、アタシも知ってる〜。確か『これからの季節に備えて!行くぜ、流行最先端!』だっけ〜?」
「そうそう、そんな感じ」
「面白そうじゃねぇか。それにしようぜ!」
「うーん…まぁいいわ…」
結局五人は何かおかしな魔装具学2を受けることにした……。
で、授業に出た五人が思ったことは―
(((((よく『これ』が教師になれたな…)))))だった…。
「ハーッハッハッ!しばらく魔装具学の教師はオレだ!今回は魔装具を自分で作る授業だ!」やたらテンションの高い魔装具学の教師(←さっきの『これ』)はそう言った。
「前回はおしとやかな女の先生だったわよね…?」
「うん…どうしてだろ…?」
「何かどっかで(心の)声が聞こえた!この学園も当然、一つの教科に一人しか教師がいない訳ではなーい!で、今年の下級魔装具学の担当は今少し調子が悪い!だからオレが代理だあー!」
「誰かが…聞こえるように言ったのよね…?」
「読心術なんて魔術なかったよね…?」
「今回は今、人気者になるためのホラー対策、つまり除霊の魔装具制作だあー!」
「え…?今、冬だよね…?」
「今冬だとか思った奴!現実世界では今夏なのだ!つまり現実世界に合わせてみた」
「現実世界って…?」
「要するに星月の世界だ」
「星月って…誰なんだろう…?」
「さあ…?」
「よし、では課題を発表する!『堕ちた聖堂』で『十字架のカケラ』を採ってこい!無事採れたら戻ってこい!あと文句のある奴はやらなくていい!つーかやるな!では行けー!」
「行こうか…。一応、課題だし…」
「…そうね…一応、課題だもんね…」
何か納得いかないまま、堕ちた聖堂に向かう五人だった…。
夏といえばホラー!ということで除霊の道具を作る事にしてみました。今度役立つかどうかは別にして…。