プロローグ、五人一組!
「まだプロローグ続くのかよ!」とか思わないでくださいませ。あと三話以内には終わらせられますので。
「どうしよう…あと三人か…」
「お前、人集めるの苦
手そうだからなぁ」
五人一組。アズラとテムダと残り三人。
アズラは人見知りするので人集めは苦手、テムダは寸前組なので仲良くなった人がいない、それにもう五人組ができているところも多い。
「ま、俺ががんばって集めてみるからお前はここで待ってろ」
そう言ってテムダは人集めに向かった。
テムダがいなくなって一人残されたアズラ。
厳しい現実にボーゼンとしてると、背後から急に声をかけられた。
「あの、お一人ですか?」
振り向くと薄い桃色の長髪のかわいらしい少女が立っていた。
「え、あ「よかった〜、あと二人なんですけど私、男の人ってちょっと苦手で、女の人を探していたんですよ!あなたみたいなかわいい娘が残っていて助かりました!」」
そう言って少女はズルズルとアズラを引っ張って行く。
急な展開についていけないアズラは考えがまとまらず、されるがままだった…。
で、連れて行かれた先には
「あれ?カティ?」
と声をかける少女と
「………?」
と無言で疑問を表している少年がいた。
「サクヤ、エンカ、これで後一人だよ!」
カティと呼ばれた少女は疑問には気付かず上機嫌で残りの一人を探す。
「あの、僕、連れがいたんですけど…」
アズラがそう言うと、
「あれ?あなた…もしかして…」
「おう、アズラ。ここにいたのか…っておお!?」
カティが何かに気付いた瞬間、テムダが少しがっかりした顔から驚いた顔になりながら戻ってきた。
「つかぬことをお聞きしますが…あなた、男ですか…?」
カティがアズラに問う。
「え、あ、はい」
「………」
アズラの答えに顔を真っ青にするカティ。大笑いするテムダとサクヤと呼ばれた少女。ため息をつくエンカと呼ばれた少年。笑いながらテムダは
「ハッハハッ、会ったときから女顔だと思っていたがククッ、こんなところで役に立つとはなハハッ!」
「あの、いまから探し直しても…「みなさん五人一組になったみたいなので学園案内を始めたいと思います!」…無理ですね…」
はぁ、と諦めたような態度をとるカティ。
その横ではアズラが
(酷い…僕はちゃんとした男なのに…)
とショックを受けていた。
無事五人揃いました!意外なものが役に立つ世の中、今回はアズラ君の女顔が役立ちました!次話は学園内を少し探索します。