魔術祭!大武闘大会!?6
『勝者、テムダ選手~!』
「勝ったはいいが…何か釈然としねぇな…」
「きゅ~…」
どうでもいい試合だと思ったので省略です。
『これより少し休憩に入ります。選手の皆さまは控室で休憩ください』
「えーっと、組み合わせは…」
「私とエンカ、アズラとテムダよ」
「ああ、ありがと。それにしても…ここまで身内戦になるなんてね…」
「ほかの奴らが弱いんだよ」
「間違ってはいないけど…」
「そんなことよりアズラ様、マリィへの命令はどうするのですか?…望むことならなんでもしますよ…?」
もじもじしながら、何かを期待しているマリィ。
「そんなこと言われたって…なにも思いつかないよ」
「別にいいじゃない。気が向いた時に使えば。…半年忘れてくれれば都合がいいし…」
『…』以降はこっそり言ったカティ。
「ね~ね~、エンカのあのアクセサリーってなんだったの~?」
脈絡のない話を突拍子もなく始めるサクヤ。
「……一年の魔術祭で買ったやつだよ…。…適当に改良してたら…色が変わった……」
「そうなんだ~」
簡単に終わった話。
「それにしても『零』ってずるくない?」
「あ、俺もそれ思ってた」
「そんなこと言われても…たしかにちょっとずるいかもしれないけど、本気でやる以上は使わないと…ね?」
「まぁね。とりあえずアズラと戦うまでに『零』対策立てておかないと…」
「俺次か!?やばい、対策の時間がない!」
「で…『休憩時間を終了いたします。選手の皆さまはステージ周囲にお集まりください』…まぁいっか」
アナウンスに話の腰を折られたアズラ。しかしどうでもいい話だったらしく、そのまま中断した。
「じゃあステージに戻りましょ」
ステージに戻った八人。準々決勝に進出した選手は、観客席ではなく、ステージ周囲で観戦できる。
『高レベルな戦いが続く大武闘大会、準決勝の開始です!』
『ワアアァァーッ!』
『さっそく準決勝第1試合を始めます!カティ選手VSエンカ選手、ステージの中央にどうぞ!』
「…さて、いいわね…?」
「……うん……」
―第5試合、開始―