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魔術祭!大武闘大会!?5

「本気でいきますね!」

魔法武具の短剣を二刀流で具現化するマリィ。


「やるからには、本気だよ」

特に武器の準備はしないが、戦闘の構えをとるアズラ。


アズラにはほぼ最強の魔法武具、無銘剣『零』がある。たとえプロテクターに阻まれたとしても、その魔力消失の効果はしっかりと発動する。つまりアズラには『零』で一撃いれれば勝ち、という圧倒的なアドバンテージがある。


「やあっ!」

いつものごとく、短剣を片方投げるマリィ。当然軽くかわすアズラだが、短剣は普通にUターンしてマリィの手元に戻る。


「やっぱりこんな単純な攻撃なんて当たりませんね…」

そう言いつつも再び短剣を投げるマリィ。一応魔力を帯びているため、キャッチされて普通に相手に使われる恐れはないようだ。…普通の相手なら…。


(見切った!)

とりあえず行きをかわすアズラ。その後瞬間的に『零』を構え、戻る短剣を打ち落とした――




「えっ!?」

驚くマリィ。この短剣は対になっており、片方のもとに、もう片方を引き寄せることができる。

しかし今は引き寄せられない。すでに、もう片方はアズラに拾われて、その手の中にある。


「いったい…?」


「簡単だよ。零に魔力の因果を断ち切ってもらったんだ」


「あっ…」


魔法武具は、魔力で動いている。引き寄せも当然魔力の力だ。それを零の魔力消失能力で失わせる、当然可能なことだ。


「じゃあ…取り返すまでです!」

残る片方の短剣を右手に持ち、アズラに向かって走るマリィ。対するアズラはすでに零を消し、奪った短剣を左手に持って構える。


次の瞬間、高速の打ち合いが始まる。短い刃で相手の隙を突き、刃を防ぐ。


「《ブラストッ!》」


「《シルド!》」


「「《スプラッシュッ!》」」


片手にしか武器を持っていない二人。術式は片手があれば使うことができる。それで打ち合いの突破口を開こうと、簡易術式の応酬も始まった。




「チャンス!」


簡易術式の防御にマリィが一瞬、気をとられた隙に、零を具現化して斬りかかるアズラ。


「!?」


ガアンッ!という音がする。零がマリィの短剣を弾いた音だ。

寸前で零の一撃を防いだマリィ。弾かれた短剣を拾いに走るが…?


「甘いよっ!」

アズラが奪った短剣を投げつける。その刃は的確にマリィに向かう。


「うっ!」

大きく跳んでアズラの逆にまわるマリィ。その隙に弾かれた短剣はアズラが拾っていた。


「よっ、と」

拾って早々、短剣をもう一度投げるアズラ。


「わあぁっ!」

再び回避するマリィ。しかし逃げているだけでは勝ち目はないと判断し、無手のままアズラに突っ込む。しかし…?


ヒュン!という音がした。アズラが投げた一本目の短剣が高速で飛んできた音だ。


「《シル…》しまった!」

不意の攻撃につい反応してしまったマリィ。気づいた時には遅く、零の一撃を受けてしまった…


『勝者、アズラ選手!続きまして第4試合、テムダ選手VSユウ選手!』


「…扱いひどいよな…」


「…地位向上のために…」




―第4試合、開始―

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