表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/174

悪夢の授業!?生存確率16%!

今後は一日一日を書かずにどんどん飛ばしていきます。じゃないと三年間が終わりません…。

学びの木への果物狩りの翌日は五人とも授業は受けずに好きに休んでいた。

その翌日より各々が思い思いの戦闘魔術学を履修した。


そうして一週間がたったころ、久々に五人で同時に授業を受けることにした。受けるのは薬学1、その名のとおり魔法薬に関することを習う授業だ。術式や護法にも回復魔術はあるが、あくまで傷や怪我の治療で体力回復や魔力回復は不可能だ。故に、今後の課題の履修を楽にするためにもぜひとも受けようと全員が賛成した。


授業の理屈部分は基本的な体力回復薬の説明、授業の後半で課題を出された。

「今回の課題はもっとも基本のヒールポットを作ってもらう事です。材料は果物類、水、『月夜の野原』に生えている『月光草』です。薬の作成の手順については実験場の本を参考にしてください。作成の期限はありませんが課題を完了するか放棄するまで次の授業は申請できませんので注意してください。この場で放棄してもらっても結構ですし、この後でも管理棟の私の部屋に私はいますので、質問なり放棄の意思表示をしてもらえば私もその意思に応えましょう」そう言って薬学の女教師はさっさと出ていった。

「どうする?」

「さっさと片付けちまおうぜ、こんな課題」

「待って、月夜の野原は星2つ、始まりの草原や学びの木、さらには廃虚や荒野より危険な地域よ」

「じゃあやっぱり質問に行く?」

「えぇ、そうしましょう」そう決めて、管理棟の先生の部屋まで歩き出した。


「あら、質問に来たのはあなた達だけよ」薬学の教師はそう言って質問を促した。

「えっと、月夜の野原にある『月光草』についてと月夜の野原について説明していただけますか?」

「えぇ、もちろんよ」教師はそう言って説明を始めた。「月夜の野原は知ってのとおり星2つ、周辺四地域より遥かに危険な場所よ。普段もっとも危険な魔物はムーンフェアリー。彼女たちは集団、少なくて十匹、多いときは三十匹近くいるわ。集団で魔術を乱射するから攻撃力は高いわ。彼女たちのせいで月夜の野原は一年生の緊急帰還が一番多い地域なの。それと月光草ね。その名のとおり夜にしか採れないわ。でも今日は満月だから、月光草でも最上級の『満月草』が採れるけど、隣接地域…星5の『獣王の骸』からウルフキングとウルフクイーンが来ていると思うわ。彼らに遭遇したら諦めることね。絶対勝てないし逃げられないから」

「じゃあどうすれば…」

「別に、満月草が採れるのは今日だけだから、明日行けばいいのよ。ただ、十五日後の新月には『新月草』になるわ。回復薬じゃなくて毒薬の材料だし、『彼ら』も来るわ。だから気をつけなさいな」

「先生、ありがとうございました」「えぇ、どういたしまして」アズラ達は部屋を出た。

「危なかったな。質問に来て正解だったな?」

「うん」

「えぇ」その日は明日の採取に備えて早めに休んだ。






「ぎゃあ!」

「ピピッ、テンソウ、カイシシマス」

「わぁ〜!」



「はぁ、今日は一年生の緊急帰還が多いわねぇ」保健医はそう言って本日二十七人目の患者を入院させていた。ちなみに本日の薬学1を受講した生徒は三十二人だった。

はい、とっても幸運なアズラ君達でした。というか幸運なのはアズラ君とカティちゃんだけのような…。次回は再び学園外に出向きます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ