表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
審判の日に  作者: 審判の日
1/1

鬼が蔓延る世

気がつくと俺は暗闇の中ベッドの上で寝ていた。

どういう状況なのか全く理解できなかった。ここがどこなのか今まで何をしていたのかそしてなぜベッドで寝ていたのか。起き上がってみようとするが、風邪で寝込んだ時のように体が重く、力が入らない。なんとかベッドの脇の柵を掴んで上体を起こし、暗闇の中目を凝らして周りを見た。するとここがベッドが6つ並べられた病院の部屋だということがわかった。そして俺はドアから一番遠いベッドに横たわっていたようだ。人がいる気配もしないので、力を振り絞って立ち上がり、ベッドの柵をつたってドアの方に歩いて行った。そしてドアを開け、顔を廊下へと覗かせるが、見渡しても人の気配は全くしない。少し気味が悪いと思った。廊下の長さから考えると、かなり大きい病院だということがわかる。しかし、院内は秒針が動く音すらせず、廊下を照らすのは窓から漏れる月光だけだった。ハッとして後ろを振り返って部屋の窓を見ると、いくつかのマンションやビルが見下ろせるが、そのどれもが光を放っておらず、ただ月光に晒されてぼんやりと形を写していた。おかしい。景色を見る限り、ここは繁華街に近い場所にある総合病院だ。それなのにこんなにも辺りが静まり返っているのは理由のつけようがない。不審に思いながらも、俺は状況を確認するために廊下に出て、端にあるエレベーターまで歩いた。エレベーターには13階まで階数が表示されていたがそのどれもが光っておらず、試しにボタンを押してみても、反応している素振りは見せなかった。仕方がないので横の階段から下に降りた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ