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現代SAMURAI異世界を斬る  作者: セイホウ
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初戦闘初勝利

 どうやら杞憂だったようだ。10分位歩いたら道が見えてきた。最初は運-20

にビビッてたけど全然関係ないじゃん、あ~心配して損した。


 あとはどちらに進むべきか。そこらに落ちている木の枝でどちらに倒れるかで決

める。枝はパタッと右を示した。そして道なりにズンズン進んで行くと馬車が2台

見えると共に濃い血の匂いも漂ってきた。


 丁度馬車のある位置が小丘の上になっている為見えづらいが、ただ事ではないと

思い慎重に上がってみる。


 するとそこには先程退治した大量のグリーンウルフとレッドウルフが斃れた人や

馬の死体に齧りついている凄まじい光景が目に入ってきた。思わず嘔吐きそうにな

るが、むこうも此方に気付いて襲いかかってくる。


 余計な事に運-20はしっかりと発動してくれているようだ。


「クソッ、一体何が起きてるんだ!」


 悪態を付きながらも目の前の脅威に対峙する。緑の奴は勿論、赤い方も問題なく

抵抗なく切る事が出来る。咄嗟に馬車を背に身構えはしたが如何せん数が多い。

必然的にあちこち噛みつかれることになるが、


  ゛ガリッ!゛  ゛ゴリッ!゛


 と、歯が欠けるんじゃないかと思う位の勢いで甲冑に噛みついて来る。噛みつか

れた時にはヤバいと思ったが、文字通り歯が立たない様で此方にダメージはない。

その為自分でも驚く位冷静に対処でいていた。


いくら攻撃しても俺を倒すどころか手傷すら与えられないうえ、自分たちばかりが

やられている為狼達の攻勢が衰えている。


「さあっ、どうした!もう終いか!!」


 俺が一括すると狼共は゛ビクッ!゛と震え一歩後ずさる。流石にこの数を相手に

するのはしんどい。じりじりと後ずさっているので、このまま撤退してくれるかと

淡い期待をしていると


  ゛ワォーーーン!!゛


 という低くも良く響く遠吠えが聞こえてきた。すると周りの奴らよりも2周りは

デカイ狼が出てきた。獅子や虎位の大きさはあるだろうか、正直言って怖い。そし

て様子を伺うようにこちらをジーっと睨んでくる。負けじと睨み返す。


 暫く睨み合うだけで他の狼達も手を出してくる気配がない。すると


      グレイウルフ Lv12


 と目の前に浮かんできた。名前とレベルだけで肝心のステータス等は一切表示

されない。自身は分かったのに他はダメなのか!?


 此方の焦りが伝わったのかグレイウルフが攻めてくる!


「やられてたまるかっ」


 刀を突き出し応戦する。すると切っ先が前足を掠めた様でうっすらと血が滲んで

いる。向こうは咄嗟に身を翻して致命傷は避けた様だ、普通なら取るに足らないか

すり傷だ。しかし、徐々にその傷口が開いていく。


 ゛グルルルッ゛


 グレイウルフも自身の変化に気付いたのだろう。しきりに前足を気にしている。

これはまたとないチャンスだ、おそらく黒鬼の面の呪いの効果だろう。ここで勝負

を決めるべく一気に前に出る!


 ゛ウォオオオ---ン!!゛


 今までと全く違う鳴き声と共に回りの草が揺れ動く。このまま前に進むのは危な

いと感じ真横に飛んでそのまま転がる。


 ズシャーーー!


 という音と共に地面に鋭利な断面が出来上がっている。何だ?もしや今のが魔法

なのか!?一瞬気を取られている間にグレイウルフは次弾を放とうとしつつある。


「そう何度も打たせてやるものか」


 今度こそ肉薄し刃を振るう。向こうも詠唱を中断しバックステップで回避を試み

る。が、先程受けた傷が広がっており僅かながら回避が遅れ再び手傷を負う。


 じわっ…じわり…そんな音が聞こえて来そうな不気味な傷が浮かぶ。先程のかす

り傷とは違い明らかな手痛いダメージだ。


 ゛バァ----ッ、バァ----ッ゛


 グレイウルフの呼吸が苦し気なものに変わってゆく。おそらく立っているのも

やっとなのだろう。しかしその眼はまだ闘志を失っていない。再三魔法を放とうと

挑んでくる。だがそれを許す訳にはいかない。


「許せ、これで終わりだ」


 向こうの魔法よりも此方の刃が明らかに早い。グレイウルフも何とか身をよじっ

て攻撃をかわそうとするが、最初の動きが嘘のようにその動作は緩慢だった。


 ズバッ!


 確かな手ごたえと共にグレイウルフの首は地に落ちた。しかし気は抜けない、他

の狼達が襲って来るやもしれないからだ。


 ゛ワオ---ン゛


 だが此方の思いとは裏腹に遠吠と共に我先にと森の方へ逃げて行く狼達。…どう

やら勝つ事ができたようだ。しかし疲れた。結果だけ見れは無傷の圧勝だが先に攻

撃を当てれなかったら?呪いの効果が無かったら?魔法を喰らっていたら?今こう

して立っていられなかったかも知れない。


「ははっ、安心したら体が震えて来やがった」


 震えながらも周りを見渡してみると改めて酷い光景が広がっている。忘れていた

吐き気に襲われそうになるが何とか堪える。こりゃあ生き残りはいそうにないなと

思いつも馬車が2台ある方へ歩を進める。


小さくも立派な方はドアも開いており誰かいる様子はない。一方大きくも頑丈な方

は小さな引き戸があるくらいでそれすら閉まっており中の様子を伺い知ることはできない。ダメ元で俺は声を掛ける事にした。



「おお---い、誰か生き残りはいないか---!」


 はいないか---! ないか---  か---


 無常にも木霊だけが返ってきた。うん分かってた、こうなる事は。ハァ~折角人

に会えると思っ


「中に居るゾ、助けテくれ!」



 殺害数が一定に達したため攻撃力+1 妖刀村雨 攻撃力501


お読みいただきありがとうございました。まだまだ拙い文章ではありますが

精一杯書かせていただきます。

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