第六十八話 聖霊
一緒に遊んだ。
一緒に生きた。
一緒にご飯を食べた。
一緒に風呂に入った。
一緒に寝た。
一緒に仕事をした。
一緒に喜んだ。
一緒に怒った。
一緒に泣いた。
一緒に笑った。
守ってくれた。
怒ってくれた。
教えてくれた。
遊んでくれた。
育ててくれた。
作ってくれた。
愛してくれた。
生きてくれた。
理由なんてちっぽけでいい。ちっぽけでも、自分にとってはとっても大きい。
あなたが大好き。
大好きだから、ずっと側にいたい。
喧嘩するときもある。
傷つけるときもある。
怒らせるときもある。
泣かせるときもある。
それでも、あなたが大好きだから。
あなたの側にずっといたいって思ったから、感じたから。
私は
私は
僕は
璨乃宮は
拙者は
私は
僕は
ボクは
僕は
僕は
あっしは
私は
俺らは
僕は
予は
わしは
我は
僕は
私は
私は
俺は
アタシは
私は
私は
私は
聖女様が
旦那様が
旦那様が
兄上様が
我が忠義が
ご主人が
マスターが
騎士様が
持ち主が
二代目が
火の守様が
主君が
主が
ボスが
先生が
主様が
王が
賢者様が
主様が
マスターが
一等星が
聖者様が
母さんが
坊やが
清らかな人が
どんな理由があっても、大好きだから。
記憶が無くても、大好きだって気持ちは変わらない。
ただ、あなたについて行きたい。
あなたの側以外生きたくない。
どんなに長い時間になろうとも、ずっと側にいたい。
どうか神様、閻魔様。
あの人の所へ仕えてさせてください。
あの人の所へ贈ってください。
あの人の傍にいさせてください。
美しき彼等彼女等に贈ります。
我が身を削り、燃やし、練り込み、叩き、伸ばし、鍛え、創り上げたこの宝を。
愛しき彼等彼女らに贈ります。
我が身を削り、燃やし、溶かし、叩き、伸ばし、鍛え、結晶化させたこの宝を。
全ては美しき命を抱く母のために。
聖女よ、あなたに私の全てを捧げます。
この世の全てに幸いがあらんことを。
――――Fin.




