最初の一歩
にわかには信じ難い話だが
もしその通りならば確かに壊してもいいと思った
その時はなんとなくだったけど
今は自分の意思で破壊を望んでるんだよ
「それで君はどうする?」
「何か手はあるの?」
「ふふ じゃあ乗るって事でいいのね?」
「そんな話されたらもう普通の生活は出来ないからね」
なんだよその嬉しそうな顔は...
「これで全て揃ったわ!」
「手記と仲間!」
「手記ってなに?」
彼女はポケットからボロボロの手帳を取り出した。
これは彼女が古本屋で買ったらしい。
彼女は自分が人と違う事に気付きはじめ、
そんな中で周りの人間と上手くやれるはずも無く、
膨大な本を読み続け、
その中で見つけたのがこの手記のようだった。
破れないようにゆっくりとページを捲る。
そこにはこの世界の創造主の言葉が記されていた。
望んだ平和を手に入れる代わりに、
私は人類から全ての可能性を奪ってしまった。
ナノマシンは失敗だったのだ。
今では誰も意識を持っていない、
人形が街を歩いている様だ。
完全な人間になどなれないと
今なら分かるよ。
この手記を読み 意思を持つ本当の人間が現れた時
私の過ちを正して欲しい。
望むのはこの世界の崩壊だ。
そしてコピーされたナノマシンの設計図が
貼り付けられていた。
「で具体的にどうやって世界を壊すの?」
「まずこの設計図を全部集めるわ」
「いや無理でしょ..何処にあるかなんて分かんないし」
「いやそれは手記に書いてあるわ 設計図を分けたのは多分保険なのよ」
「保険ねぇ...」
「意外と簡単に見つかる筈よ」
「なんでさ」
「この世界に悪しき人間はいないからよ誰もお願いを断れないの」
「そう作られてるって事か...」
「今まで考えたことないけど怖い世界だな」
「ものすごい矛盾よね」
僕達は歩き出した、
世界破壊計画の第一歩だ。