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神ゲームにいるUMA~私の師匠は唯一無二の猫なのに知名度が低すぎです~  作者: ma-no
一章 猫に弟子入り

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005 バグ技体験


 猫さんの騎獣、おっきなクリーム色の猫「ドラゴン」の背中に私達が乗ると、ドラゴンは最初は地を駆けていたが、次第に足は地面を離れて空を飛ぶ。

 猫さんを一目見ようとしたり捕まえようとしていたプレイヤー達は大口を開けて見送るしかなかった。巨大猫が両手両足広げて空飛ぶんだもん!!


 そんな中、私はモフモフが気持ち良すぎて、ドラゴンちゃんの背中に顔を押し付けてクンカクンカ嗅いでます。別に変態ってワケじゃないよ? 太陽のいい匂いがするの!


「猫師匠! この騎獣はなんですか!?」


 お兄ちゃんは大興奮。どうやらパンゲアヒストリーオンラインに登場する騎獣も調査していたらしい。その話では、翼を持つ騎獣しか空を飛ぶことができなく、空を飛べる騎獣ってだけでもレアな物なんだそうだ。


「この話をすると、聞くも涙、語るも涙の愚痴が2時間延びるにゃよ? あと、猫師匠言うにゃ」

「うっ……7時間か……明日も休みだけど……今日はレベル上げしたかったのに~~~!!」

「レベル上げしろにゃ~」


 お兄ちゃんはレベル上げしたらいい。私は猫さんの愚痴に付き合おっかな? なんだか面白そうだし。

 そうこう私がモフモフを堪能して、お兄ちゃんが何をしようかとのたうち回っていたら、ドラゴンという猫は下降し始めた。


「もうここまで来たら大丈夫にゃろ。始まりの町まで遠いから、ログアウトしたらいいにゃ~」


 プレイヤーは撒けたから、帰れということらしい……


「「嫌です!!」」


 なので、私達兄妹は声を重ねて拒否だ。


「嫌と言われても、吾輩(わがはい)と一緒にいても面白くないにゃよ?」

「「……どこが??」」

「見た目は置いておこうにゃ。にゃ?」


 出会ってから30分も経っていないのに、これほど信じられないことが起こっているのだから、面白くないことは絶対ない。猫だしね!!


「あの、古参さんなら、相談をしたら答えが得られそうな気がするんですけど……」


 お兄ちゃんも離れたくないのか、何やら意味深なことを言って興味を引こうとしてる。よし、やっちまいな!


「相談にゃ? そういうのはAIに聞けばだいたい解決するにゃろ。いまのAI技術は凄いからにゃ~」


 でも取り付く島もない! 相談を聞いてくれと言われたのにAIに聞けとかいう人いる? あ、猫だった。


「AIでも無理だったんです! どうか、どうかお願いします!!」

「……スケベにゃ相談はAIは受け付けにゃいか」

「お、お兄ちゃん……」

「そんなワケないだろ!?」


 私が()もありなんと(さげす)んだ目をすると、久し振りに怒鳴られた。昔はこんな馬鹿話もできたのに、今はできないのは悲しいね……


「……わかったにゃ。聞くだけ聞いてやるにゃ」


 猫さんは私の顔を見てそう告げる。なんだか優しい目だったけど、これはチャンスだ。


「あ、ありがとうございます!」

「でも、拠点でにゃ。どこが近いかにゃ~? 第4エリアに移動するにゃ~」


 おっきな猫ドラゴンちゃんは高度を上げて進むが、私達は初心者プレイヤー。第2エリアにも行けないのにと説明すると、裏技があるらしい。

 とりあえずそれは見てみたかったから、猫さんの案内の下、第1エリアと第4エリアの境界線までやってきた。ドラゴンちゃんから降りたくないな~……


「2人とも、こっちきてくれにゃ。んで、両手を前に構えてゆっくり進んでみろにゃ」


 言われた通りやってみると、私達は同じ位置で透明な壁に触れた。猫さんが私をジーッと見てるのはなんだろ? 猫だからかな??


「それが境界線にゃ。第4エリアの前にいるボスを倒したら、その壁はなくなるからにゃ」

「「……はい」」

「じゃ、次は~……この辺だったはずにゃ。ここに~……お兄ちゃんから立ってくれにゃ。んで、両手を地面と平行に真っすぐ伸ばすにゃ……指もピンとしてにゃ。そうそう。もうちょっと膝を曲げて……その位置にゃ! 摺り足で真っ直ぐ進めにゃ。このペースにゃ。い~ち、にゃ~、さ~ん」


 猫さんの声に合わせてお兄ちゃんが進んで行くと、さっき透明の壁があった辺りよりだいぶ先まで進んだ。


「うんにゃ。そこで待機にゃ。戻って来たら、また同じことしなくちゃいけなくなるにゃよ~? 次、妹ちゃん行ってみようにゃ」

「は、はい……」


 私は自信なさげにお兄ちゃんのマネと猫さんの声に合わせて進むと、無事、第4エリアに入れたと思う。てか、猫さんがジーッと私を見るの、なんなの?


「よしにゃ。またドラゴンに乗ってくれにゃ~」


 空から見ても地図とか知らないから実感は持てないけど、ここは第4エリアなんだろう。お兄ちゃんが目を輝かせているから確実だ。

 そして何もない平野に下りたら、猫さんはまたバグ技を使うんだとか……


「ここにゃ。ここで前前、後ろ後ろ、左右、左右、前にジャンプ! ってしたら、バグエリアに入れるからにゃ。こんにゃふうににゃ」


 説明も意味不明ならば、猫さんの行動も意味不明。でも、尻尾が小刻みに揺れてかわいいなと見ていたら、猫さんがジャンプした瞬間に消えた!


「にゃ? わかったかにゃ?」

「「わっ!」」


 そして何もない風景に猫さんの顔だけ浮かんだからビックリしたよ~。


「それじゃあここもお兄ちゃんからにゃ~」

「はいっ!!」


 お兄ちゃんは1回失敗したけど、2回目は成功したのか消えた。でも、すぐに出てきて猫さんに怒られてた。向こうで待ってろだってさ。

 私もマネしてやってみたけど、3回も失敗してしまった。


「大丈夫大丈夫にゃ。焦らず行こうにゃ。10回でも20回でも、失敗するヤツはいるからにゃ~」

「あ、そんなに難しいことやってたんですか?」

「うんにゃ。お兄ちゃんはちょっと、吾輩のこと信用しすぎにゃ。普通、魔法かにゃにかで騙されてると思うのににゃ~」

「フフフ。お兄ちゃん、けっこうバカなんで」


 猫さんが緊張を(ほぐ)してくれたおかげで、次の1回を失敗しただけでバグエリアに入れた私であった。


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