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神ゲームの最古参 ~私の師匠は猫さんです~  作者: ma-no
一章 猫に弟子入り

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012 猫の情報収集


 パパが急に(いきどお)り、私に猫さんと会うのは禁止とか言うから弁護。本当はいい猫で優しくてモフモフだと説明したら、首を傾げられた。猫の説明が抜けてたね。

 というワケで、今日手に入れた猫さんの情報を掻い摘まんで説明。愚痴がなければ5分で終わったよ……


 しかも、家族は大笑い。やっぱり、これ、笑い話よね! 猫さんの愚痴が酷くて笑うの忘れてたよ~。


「あ、そうだ。ママとパパがやってた時の有名なクランとかって覚えてない?」

「どうしてそんなこと知りたいの?」

「たぶん猫さん、そこにいたと思うの。ネロって名前知らない??」

「う~ん……20年以上前だからね~」

「有名と言えば、ファーストキングダムだろ?」

「あったね。PHO開始からずっとトップクランとか言われてたっけ?」

「ああ。俺も実力があったら入りたかったけどな~……ゴウキさんだ! あの人、コロッセムに現れて、出場者全員を1人で倒したんだぜ! あれには興奮したな~」


 私の質問から両親の思い出話に。でも、パパとママの熱量が違うね。男と女の違いもあるか。誰が最強とか、私も興味ないもん。

 そんな中、お兄ちゃんが静かだなと思って見たら、スマホをイジっていて急に大声を出した。


「いた! ネロ!!」

「猫さん?」


 どうやらファーストキングダムとネロを探していたみたいだ。でも、食事中のスマホはママが許しません。その発表は食後だ。みんな全然進んでないもん。

 なので黙々食べて、終わった人から調べ物。最後に私がごちそうさまをしたら、お茶を並べて情報交換だ。


「ネロに関しては、極端に情報が少ない」


 ファーストキングダムについては、伝説のクランとしてネットに溢れているが、ネロのことはクランメンバーの一員としか載ってないらしい。スクショもないとのこと。

 ただ、お兄ちゃんが見付けたファーストキングダムのマスター、ゴウキさんのインタビュー記事に人となりが残っていた。


「PHO最強が俺? それはない。最強はうちのネロだ。アイツ、相手の土俵でしか戦わないから評価が低すぎるんだよ。本気で戦ったら、絶対に誰も適わないぞ」


 この記事のあと、ネロがどうなったかわからない。なので、パパが戦闘力のランキング表を引っ張り出してきた。


「うお~……人斬り以蔵、まだいたんだ……」

「人斬り以蔵って?」

「その名前の通り、人斬りだ。出会ったが最後、否応なく斬り殺される。俺も一瞬で殺された。うっ……いまでも身震いする。あれは人ではなく、鬼だ」


 パパは本当に顔を青くしている。そういえば、リョウガさんはどうなったんだろ? 同じくらいの恐怖体験をしてると思うけど……その恐怖を与えた猫さんは笑ってたね。


 結局のところ、ここ十数年の1位は人斬り以蔵が独占。猫さんもネロの名前もなかったとのこと。その前はゴウキさんが1位で、その下はクランメンバーで独占していたから、ファーストキングダムが解散してから繰り上げになったんだろうね。


「おっ。スパルタスランキングっての見付けた」


 スパルタスってのは、戦闘狂、バトル馬鹿の別名とか猫さんが言ってたね。そこの1位はゴウキさん。一気に尊敬がなくなったよ。


「へ~。歴代も入れての評価か。へ~。ゴウキさんに次いで2位は人斬り以蔵か。俺、スパルタス2位と戦ったことがあるんだ~」

「父さん、いいな~。俺も戦いたいな~」


 瞬殺されたことは戦った内に入るのか? 自慢にもならないと思うんだけど……お兄ちゃんもそんなんで尊敬するなよ。


「あ、カノちゃん、ネロって人いたよ。22位。ニャンニャン位よ」

「ホントだ。徹底して猫だね。あの話を聞いたせいで、作為的なことしか考えられないよ」

「あ、でも、今はネコって名前なのよね? スパルタスじゃないのかな?」

「う~ん……嫌がっていたから、スパルタスじゃないんじゃない?」

「「22位!?」」


 私達女性陣がほのぼの喋っているのに、男性陣は大興奮。現役のスパルタスに会えるとか騒いでいるよ。お兄ちゃんは会ったことあるだろ。


「パパも久し振りにやろっかな~? あ、ダメだ。更新してないからデータ消えてるな。俺の掻き集めたユニーク装備が~……」


 パパってこんな人だったんだ。てか、お兄ちゃんにそっくり! 疲れてるところしか見てなかったから知らなかったわ~。


「仕方ない。一から作り直すか……そうだ。家族でパーティ組むなんてどうだ? カノもそれなら安心してできるだろ? パパが守ってやるよ」

「絶対イヤッ!!」

「……へ?」


 私が声を大にして拒否すると、パパは呆気に取られた顔。ダイニングにも変な空気が漂った。ここ最近の私は病気の件もあるから、大声を出すこともせず、家族のイエスマンだったからだ。


「あぁ~……障害者を支援するギルドがあって、そこは家族とのプレイは推奨してないんだって。家族以外と楽しめる唯一の空間ってことで」


 その変な空気を吹き飛ばそうとお兄ちゃんが説明してくれた。するとママも同意する。


「そうね。そういう場所も必要ね。それにパパと一緒にやりたいワケないじゃない」

「は? ま、まさか、反抗期……」

「反抗期の前に、恥ずかしいに決まってるじゃない。パパはパパのお母さんと一緒にできる? 友達に紹介できる? 私だったら絶対に殺す!!」

「父親をそこまで嫌ってやるなよ~~~」

「「「アハハハハ」」」


 現在、父親真っ只中のパパ、自分が殺されるのを想像して情けなく項垂(うなだ)れる。そんなパパがおかしくって同時に笑ってしまう私達であった……


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