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短編大作選

真っ暗闇のシンデレラ

掲載日:2023/09/08

外の世界って、どんなんだろう。


出てみたいな。


ふと、思った。


ずっと考えることを、して来なかった。



テレビというものを、知った。


それが、きっかけだ。



部屋の散策中に、見つけた。


その黒い四角形の、薄い板。


その中には、見たこともない景色があった。



過保護というヤツ、らしい。


テレビは、何でも教えてくれる。



一度も、家を出たことがない。


暗闇で、生活をしていた。


それが、普通だった。


普通だと思っていた。



そして、パソコンというものも見つけた。


そこから、一気に世界が広がった。


パソコンは、この世の縮図というべきものだ。



マルチクリエーターさん。


色んな分野で、幅広く活躍する人。


その人の、ファンになった。


才能に、深く惚れてしまった。



マルチクリエーターさんに、会いたくなった。


ファンの集いに、行きたくなった。


集いに行くために、初めて家を出る覚悟をした。


もちろん、親の目を盗んでだ。





電車のことは、ネットで勉強した。


学校というところを、親は隠していた。


よく隠していたな、と思う。


だって、義務だから。



学力という面では、大丈夫だ。


家で、勉強していたから。


だから、頭はいい方だと思う。



でも、何も知らなすぎていた。


触れていない常識は、知る由もないから。



今は、人並みに知っている。


一般常識は、自力で身に付けたんだ。





「あっ、ちょっといい?」

「はい?」

「かわいいね。これから、どっか行かない?」

「行かないです」



これが、ナンパだ。


恋に繋げようとする。


そんな行為だ。



知ってはいた。


だけど、私にも来るんだな。


そう思うほど、意外だった。





「すみません。ちょっと、よろしいですか?」

「はい」

「芸能界って、興味ありますか?」

「少しは、ありますが」



これが、スカウトというやつか。


ということは、美女。


私は、それほどの外見らしい。



美女に部類されるのなら、嬉しい。


だけど、度が過ぎている。


何度も、話し掛けられすぎだろう。



戸惑いすぎていたから、なのか。


初めて、しっかり太陽を浴びたからなのか。


どこかで、靴を無くしたからなのか。


よく分からないが。



なんか、ぐわんぐわんしていた。

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