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女勇者の禁書覚書9

 窓から見える景色だけでもほかの人から見れば贅沢だと言われてしまうだろう。


 窓からは川が見えてその周りの草や木が見え、さらに川の向こう岸の草が見えているため充分自然を堪能できる。眺めはいいほうと自分でも思う。


 少しずつお茶を飲みながら新聞を読むとあまり頭に入らないみたいなので飲むのをやめて新聞に集中した。


 前の変質者のことはのってなかったが強盗事件が近くの店で起きていた。


 立てこもりとかではなく、すぐに何も取らずに逃げただけのようだがいわゆるボヤというやつだ。


 次の文章ではまた近郊で強盗事件がおきてお金を奪って逃走したとかが書いてあった。


 地方では国境争いが起きそうだとか書き立ててあった。


 内容はさる日付に国境付近に兵士が多数集まっていて軍事演習をし始めてさらに向こう側も負けじと近くで軍事演習をし始めて一時騒然としていたとかしかし何事もなかったようだが・・・。


 一体何がしたかったのかと思った。こうなることは目に見えてわかることだろ・・。 


さらに新聞を読み進めていくとケマリを正式に公式のものにしようとかの審議が書いてあった。


 そのような内容の記事を読んでいるとこつんと外のポストに何かが入るのが聞こえた。


 まさか会社内定の結果だろうかと考えながら階段を降りて一階へいき、靴を履いてポストを確認しに行ったら中はからでどうやら隣のポストだったようだった。


 うちのポストの中身は空だったのだ。私にそれは衝撃的とまでは言わないがある種の予測外れの感情を抱かせた。


 少しほっとしながら少しがっかりしたような気分で自分の部屋に戻り、新聞を読み始めたが・・・そういえば母は?妹は?どこに行ったのだろうかと頭をよぎった。


 母はある程度分かるが特に妹は仕事や塾といったものとは無縁、やることなど限られているだろうにいったいどこに行っているんだろう?


 いったん気にすると気になってしょうがなかった。


 姉の私がこんなざまなのに・・私がただたんに友人が少ないってことだけのことなのだろうかと不安になってきていた。


 本当にそれだけのことで不安になるのだろうか?


 それだけかと自問したがわからなかった。先行きのわからない予測できないことにも不安を抱いていて、それが助長したのかもしれなかった。


 よく何かの原因が引き金となっているだけでそれ自身が不安の原因になっていることは少ないからだ。そう考えると不安がいくばくか緩んでいくのが分かった。


 再び新聞に目を移してしばらく読んでいて世界情勢は難しく面白くないと思っていたが、この国の情勢を多少なりともわかるようになって来たと思うようになるころ、情勢は難しいように思えていたことがわかるようになったと自覚するようになるとけっこー楽しいものであった。


 少し疲れたが塾も早く終わらせなければ就職には有利にならないため散歩と塾行きをかねて外に出ることにした。


 出かけるときはいつものように斜めかばんを肩から下げて金属製の水筒は中に錆がまれに生えるため、中を水道の水を入れて数回ふり、中の水を外に出してはまた水を入れて振り、中の水を出すを数回繰り返してから水を容器いっぱいに満たした後、カバンに入れてその他の物も用意して玄関までいくのだった。


 水筒の錆などは中を覗き込んで見た目なんでもなかったようだったのでほっとしていた。


 水稲の錆はなかなかとることができなっからだ。とる方法はあると母は言っていたが具体的にどのようにとるかまでは聞いてなかった。今、その聞かなかったことを悔やんだ。


 出かけるとき家族が家の中にいるものと思い込みカギをかけないで出かけることがよくあるためにしっかり閉めたか?ドアノブを動かして確認してしまっていることを確認した。


「よし」


 思わずそれが声にでて、その言葉が漏れる。


 服装は上は灰色Vセーターに薄い青みがかったシャツの長そでを着て、下はひざ下までの灰色のスカート、綿の白い靴下に足首あたりまでの黒い革靴を履いて、家を出るときには上から黒色のオーバーコートをはおり外に出たのだった。おそらくこの格好は地味だろう。


 自分はおしゃれのつもりだったが周りの反応はどうだろうと少し様子をうかがいながら外を歩いてみたのだった。


 じろじろと周りからみられるわけではないので特に目立つ変な恰好をしているわけではなさそうだったが同時に少しがっくりもした。


 目立つのではないならオッケイということにしようと思いハイキングでも行くような足取りで歩く。足取りがsなぜか軽い。


 この時間はもうすでに通勤時間ではないために会社に向かう人はあまり見なく、人がほとんどいなかった。


 もちろん人気がなかったというわけでもない、いたにはいた。


 あのお姉さんがいる公園に差し掛かって、お姉さんといっても二つくらい上なだけだと憶測している。


 川はゆっくりと流れていて川の流れをみながら次に空を眺めて空は青色の空と白い雲とが織りなす景色になっており、それらをゆっくりと見ながら公園にいるのかなーと思いながら歩き続け、まだ遠くのほうだが小さく人がいることがみえて、公園に人がいると認識する。


 なぜかうれしくなり、歩く足が少し早くなり急ぐような足取りになっていった。


 まだはっきりとわかる距離ではないが確かに誰か一人だがいる。


 さらに近づいていくと前からよく見るおねーさんだとわかる。


 私は立ち止まりそれを少し遠巻きに眺めていたが、声をかけようか、かけないで通り過ぎるべきか判断に迷っていて、そうしているうちに相手がこちらに気づいて私は意を決して話しかけることにした。


 おねーさんのほうへ近づいていき、近づけば近づくほどドキドキしてきて話しかけるのをやめようかと思い直すがもう後には引けない状況だった。


 相手はこちらに気づきまっすぐ向かってくる私に視線を送り始めている。数歩のところで立ち止まった。


 ドキドキはもうかなりのものだった。


「あのーよく会いませんか?」


 意を決して話しかけた。相手の反応をうかがう。


「?そう?私は気づかないけどいくつ?」


「とし・・ですか?」


「そう」


「14ですが」


「二つ年下か」


 その人はボソッとつぶやいた。


 その言葉をはっきりと聞いてしまって胸にすこし刺さるものを感じた。相手はあまりよくは感じてはいないようだった。


 やっぱりと思った。同じ年だとすると顔立ちとか大人びていると思っていたけど、二十歳には少し幼い顔立ちのように感じられて、そのため二つぐらいは上ではないかと思い続けていたが答え合わせが今日できたのだった。 

 その人のつぶやきを聞いたために、もっと明るい弾むような会話をしようと頭の中で考えていたことがすっ飛んでしまい、質問の内容を余儀なく変更されてしまった。


 そして思いついた言葉は少しの間があってから出た言葉だった。言葉に詰まっていたのだった。


「その・・・市役所、知りませんか?あそこに行きたいのですが・・」


「え?聞こえない」


 私はその言葉にひるみそうになって少し泣き出したかったがそうするわけにはいかなかった。


「市役所・・知りませんか?」


 少しつっかえながら言葉を発した。


「聞こえない、聞こえない」


 私はその言葉を再び聞いて、さらにひるみそうになり目に少し涙がにじみ出る。私は前より大きな声を出した。そのひるみそうな性格に鞭打つため、会話を終わらせないために。」


「市役所、知りませんか?」


「ああ、確か・・そこを真っすぐにいって、そこの橋を渡り・・あー、あとはほかの人に聞いて」


 きちんとした答えがもらえてほっとしたのだった。


 しかしどうしても聞いておきたくてでも迷い、時間が遅く流れているように周りがなぜかゆっくりに感じられて考えている時間が増えたように感じる。そのゆっくりの時間の中でとっさに出した答えが頭の中でいっぱいになり、つい聞いてしまうのだった。


「あの・・その・気になっていたのですが何をやっているのですか?」


 出会ってすぐに聞くようなことではないかもしれない。気になったことを口にしてしまったことを少し後悔したがもう後には引けなかった。後悔の念を頭によぎなせながら、そして相手の様子をうかがうがあまり気にしていない様子だった。


「何って・・・まあ大したことしていないよ、朝の体ほぐし?午前中のからだをほぐすってやつかな?何で?ああ、そんなに気になったの?」


少し友好的な、でけれども予断を許さないような口調だった。


「ええ、かなり」


私は相手の怖いぐらいの勢いに気押されながら言葉を続ける。


「別に大したことしてないよ」


さらに少しばかり友好的な柔らかな口調になっていた。


「いつもほかと一緒に・・・」


 やばい、聞きすぎたと感じたための方向転換を試みたかった。なんといっていいのかわからずとっさに思い至った言葉。


「いや、人数がいると・多いと楽しいですよね?」


 あれ、私、何を聞いているのだろう。もっと気をきくような話はないのかと出た言葉とは裏腹に考えていた。


「あーあれは関係ない、別々にやっているだけ」


 私は慌てていて言葉が出てこなかったが何か言わないと自分から話しかけておいて年上に対し失礼だと思い、それでいて返す言葉がそーなんだはないそう思う。d-すればよいかわからなくなってきていて、頭が混乱してきていた。


 気まずくならないように思考をめぐらして色々と考えてみるが、よい言葉が見つからずとりあえず何か言おうとして口にした。


「そーなんですか?いや、ありがとうございました」


 結局、出てきた言葉がこれだった。人との会話力が足りていないとうすうす気づいていたが、こうも対人関係ができていないと感じたことはなかった。


「いえ、どういたしまして」


 やや儀礼的に言ってきた。


 その場をそそくさと逃げるように立ち去った。改めて考えるとお姉さんの態度によそよそしく感じたのは自分がそう思っているだけなのか?付き合い方がまだよくわからないだけなのか?友達だとそうではないのに年上だからか?いろいろな考えが浮かんできたがどれも決められず、確定できるものはなかった。対人関係に対して自信がなくなってきていた。


 自分から話しかけておいて早々と早歩きでそこの場所から立ち去ったことは幸いなのかもしれないと改めて思う。


 しばらくこちらを見ていたようだったが余計に気になったが意味はない、見ているだけだと自分に言い聞かせた。


 なるべく私の姿が相手から見えなくなるように木々のほうへまた木々のほうへと隠れるように渡り歩いた。


 しばらく歩いていると当初の目的であった私塾に行くことを思い出したのだった。


 道を変え、道を私塾方面に進んでいると前に見たことがある義勇団員の一団にあった。


 川を渡る前で私塾はわたらないが対岸から少し遠巻きに見えた。


 それほど遠いわけではないため普通の人ならみれるだろう。


 パッと見た目、前と同じだと感じた。服装も顔立ちも見覚えがあった。


 おそらく見回りだろう。いつもならこんなところに義勇団員や兵士などいないというか今まで見たことがなかった一度も。


 歩きながら対岸を見ていて、船もでていてこちらは一般人のような服装だったのできっと国からの依頼だと見当がついた。


 これだけでていてなぜ捕まらないのだろうと不思議に思った。


 まさか、夜は手を抜いているんじゃないかと安易な考えが出てくるがまさかと思いそれが考えを打ち消したのだった。


 これは相手がかわすのがうまくてそれだけでは捕まらないのか、つかまえられない罪状ではないのか?犯人が特定できないためか、今はとりあえずやってますとその場しのぎの見回りなのかと疑問を覚えながら足を進めて、私塾についたのだった。


 まだ建物までに少し距離があり、受付近くの確か・・入り口を入ってすぐのわきあたりに予約が空きかどうかの掲示板があったはず。


 近づいていくと外からでもガラスのドア越しに掲示板に誰かいるのがわかりさらに近づき建物の中に入ってみるとよく知っている友達の姿を見つけた。


 その友達とはまだ少し距離があり大きな声を出さなければ聞こえるはずもなくしかし周りにそれなりの数の休憩中らしい私塾生がいて、大声を出してあまり目立ちたくはなく近づいていく。


 私が応援団の団長で試合で優勝したとかならぜひともそれなら華々しく目立ってみたいが・・・。


 友達のそばまで行き話しかけようとした。


「レシーナおっはー」


 相手はこちらに気づいていなかったらしく少し驚いてあいさつを返してきた。


「レナ、おっはーやっぱり空き待ち?」


「スエイ」


「ん、なに?今なんて言ったの?」


「スエイ」


「なにそれ?」


「逆からよ・ん・で」


「イエス?イエスって?


「そうだよってことかな」


「どこの言葉?」


「アメリか、いやイギリスでもよいのか」


「はい?アメリカ?イギ・それどこの国?」


「どこって有名だよ、知らない人いないんじゃないかってぐらいに」


「あれーそんな国あったっけ?」


 わからないとばかりに首をかしげる友達、私にはそれがわざとらしく見えてうそを言っているようにきこえて・・。


「え、有名なところじゃない?知らない人いないって」


「えー知らないよ、それどこにあるの?」


「え、どこって東にある大陸だけど」


「東にある大陸って言ったらラシア大陸じゃない?」


「え、そうだったっけ?アメリカ大陸ではなかったっけ?」


「えーそうだっけ?」


 もう私にも友達にも今の時点では東の大陸が何なのかわからなくなってきていた。


「うーうー」

 私はうなった。


「うなるなっての」


「空き状態はどうなのかなって、あんまり空いてないかな?いや、時間帯によるってかな・な・なーななーななー」


「うっさい」


「でいつのにでるの?」


「出れるやつは出るけどー、一緒の教室はやめよ」


「えーなんでー」


 私は不満の声を上げる。


「それはー落ち着かないから」


「こどもじゃないってーの」


「違うってーの」


「らららぁー」


「話かえない」


「はい」


「一緒はダメおわかり?」


「おわかった」


「いい子ね」


「はい、くうーん」


 子犬の真似をしてみた。


「はいはい、おしまい、おしまい」


 二人とも教室に入ったが別々の教室になった。


 始業ベルが鳴る。


 講師が部屋に入ってきて講師は背広を着た普通ぐらいの身長の茶髪の若い男の人だった。おそらく25ぐらいだろう。まだ講師にしては若いと思う。始業を知らせるベルが鳴る。


 「私はこの授業を担当させていただく上村といいます、ついでに言いますとここの講師は大体他と兼任していますのでよろしくお願いいたします。では早速ですが始めたいと思います」


 挨拶を早々とすると講師を名乗る男は黒板にチョークで漢字の読みと意味とその活用した文章を書いていく。


 漢字とはいえどんどん難しくなり、新聞ですら見たことない文字が出てきていた。


 私は配られた用紙に目を通して読みと意味を確認した。


 最初の授業の時、ひらがなの時などは発音の出し方や練習もやっていた。


 数か月、私塾に通って真面目に自宅でも復習した結果、新聞ぐらいなら読めるようになっていたのだった。これで私も大人の仲間入りだとの認識が強くなっていった。


 読めるようになってからというもの、これで今まで読めなかった文字も文脈判断しなくてもよいと考えたものだった。


 新聞が読めるようになってからさらに楽しみが増えたようだった。正直、新聞などを読んでいて楽しくなっていた。そして学習も楽しくなっていき、勉強をするから文字がよめて実際読めるので新聞などが楽しく、内容の理解が深まり楽しくなるから勉強をやるという良い循環に乗ってきていた。


 序業の中盤あたりからはいつもどの授業も同じなのだが次週になっていて、その自習に近い講義が終わるころになると少しだれてきていて集中力が落ちていった。なんせ勉強という机に向かって何かをずっとしているという習慣がなかったために最初はかなりの苦痛であり、じっとしていることがこんなにも楽ではないのかと身をよじる思いで椅子に座っていた時期もあった。今はそうでなくなってきているが連続授業はきついと感じる。


 そして終業ベルが鳴る。


 塾が終わり友達を廊下で待つが他の友達と一緒だった。私はよく見知っている友達がほかの友達といることがショックだった。その光景を見るたびにわたしだけのものではないと自分に言い聞かせて自分と他人は別物なんだと思い知らされていた。それは自立していくうえで重要なことなんだと何かに書いてあった気がする。その文章を頼りにその場その場をやり過ごしていた。当然、ほかの知り合いを作ろうと努力はしているはずだった。


 友達が通り過ぎるときによく見知っている友のほうは私に気づき声をかけてきたのだった。


「レナ、じゃあね」


「じゃあ」


 私は返事を返すのがやっとだった。


 我慢して友人が去るのを見届けてから私は人を待っているふりをやめて自宅へと足を向けた。


 ・・・以前強引に同じ教室にしたら逃げられただけでなく怒ってもいるようだった。


「隣はちょっとやめようよ」その友達はそのように言っていたため、それ以来その友達とは同じ教室にはいないようにしているが、これは私から友達を避けているようなかたちになるために余計にむなしく馬鹿らしく思うのだった。なので今でもそのような友達とは距離に困っている。ほかの友達は隣にいることを何とも思っていないのに・・・。そのことをほかの友達に話すとまあ、そうかもねとか、わかるよーとかの返事が返ってきて、なぜだろうと思うが、時々そのような友達は友達として付き合っていくことが無理ではないかと思うが、その友達にも親しい友達がいるわけで、そうなるとつまり接し方なのかと改めて考え直すのだった。これらの拒絶のような態度はそのように感じるのは経験が足りないために相手がよくわからない状態なんだと、そのうち付き合い方がわかってくるだろうと時が過ぎていくのをただ待った。

なんでだろう、なんでだろうと疑問を抱きながら・・。

 


 


 



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