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プロローグ(黒)
初投稿です。
アラスタという異世界がある。
文明のレベルは中世ほど、しかし魔法を日常生活か
ら戦争に至るまで組み込むことで、余裕ある豊かな生
活をおくる人が多い。
そんなアラスタの鬱蒼と茂った森の中、平らになら
されただけの道を全身黒色の男が歩いていた。
歳は20前後、髪や瞳も黒色で黒い外套を纏ってい
て、外套の隙間から覗く服も黒色という黒づくしの男
だ。
顔は整っており、その肢体は細く引き締まってい
る。
名をレンといい、いくつもの異世界を渡り歩いて来
た旅人だ。
今レンが歩いている道は危険な魔獣が出ると言われ
ており、使う人間はほとんどいないが、レンは勝手知
ったるやと言わんばかりの雰囲気で歩いている。
すると、レンは突如立ち止まり、空を見上げた。
そこに突然黒い大穴が開き、近くにあった物を吸い
込み始めた。
それはレンも例外では無かったが、レンは焦る事も
なく黒い穴に吸い込まれていった。