表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

超短編2

掲示板。

作者: しおん

掲示板。


それは先生が生徒に対して伝えることがある時に主に使用するものだ。


うちの学校にはそれとは別に、大きな生徒用の掲示板が設置されている。

それは生徒ならば誰もが使用できるもので、他者に迷惑をかけない限り掲示物に制限はない。


貼ってあるものを勝手に剥がしてはいけないことと、人が不快に思う物でなければ何を貼ってもいい。そんな掲示板だ。


その掲示板は毎月1日に学校側によってリセットされるのだが、その翌日には掲示板が見えなくなるほどのプリントで埋め尽くされてしまっている。かくいう今日は14日。バレンタインでもホワイトデーでもないが掲示板の人気は変わらない。あいもかわらず、てんこ盛りだ。


色とりどりのプリントが幾重にも折り重なり平安時代の女性たちが愛用していた十二単のようになった掲示板は色鮮やかではあるが、そこに張り出された内容は一切読み取れない。


なぜ?と問われれば、袖口から中に重ねた着物がわかるように端しかその存在を認識できないからだ。これでは掲示した意味がない。


最近はいらない物を掲示板にかけては、わらしべ長者よろしく顔も知らないであろう誰かとの物々交換が盛んになってしまっている。昨日はボールペンだったものが、今日には単三電池に変化している姿をみるとその経緯が少し気になってくるものだ。


ん?なになに。


今日の学食の数量限定かぼちゃプリンが絶品!早い者勝ちだ、急げ!!


だって!

これは急がねば。


こんな風に生徒間での情報共有の場としても使われているし、便利で万能な掲示板さ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ