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02 孤独

 ―――同年同日、午前9時。


 「…これより、軍との合同作戦で自由革命隊が占拠したセントマリアーズ病院に屋上から突入する。野郎共、やるぞ!。」


 軍用のOS-552Aの中で、ロシア警察の特殊部隊の隊員達は隊長のアルバート・ローレンスの声に深々と頷いた。

 それからローレンスは、


 「軍からの命令でな…。フェル、最初に突入してくれ。」


と唯一の女性隊員、エリーザベト・フェルベルマイヤーにそう言った。

 彼女は、


 「隊長!、どうして…、私は狙撃手としてヘリから援護じゃ無いんですか!。」


と聞く、するとローレンスは、


 「……すまない、軍からの命令なんだ。」


と言って自分の後ろの席に座っているアドリアンを見る、アドリアンはニヤリと気味の悪い笑みを浮かべると、


 「……その通り、エリーザベト・フェルベルマイヤーさん、お手並みを見せてもらおう。君は、ドイツの特殊部隊出身なんだろ?。」


と言った。



 「…フェル、…健闘を祈る。」


 ローレンスの声に見送られ、エリーザはヘリから飛び降りた。

 ワイヤーウィンチは順調に落下し、彼女は無事に屋上に降りれる……、はずだった。


 バチュン!


 そんな音がして、彼女を繋いでいたワイヤーが切れる。

 エリーザは落ちる中屋上にライフルを構えた男が立っているのを見た。

 その男を確認した直後、エリーザは屋上に叩きつけられた。


 この程度の高さであれば落ちても死にはしないし普通であれば着地することが出来た。


 ――それはワイヤーが切れた事で混乱した彼女の判断ミスだった。


 そして一気に彼女が乗っていたヘリから弾が雨のように降り注ぐ。


 無線からはローレンスが、


 「おい!?、やめろっ!。何してるんだ!?。」


と言う声が微かに聞こえる。

 ライフルを構えた男は小さく舌打ちをすると、ヘリに向かいライフルを発射した。


 ライフルの弾は精確に窓の外から屋上を見下ろしていたアドリアンの頬を掠める。


 「…チッ。おい!、退却だ!。」


 アドリアンの頭が窓から引っ込むのとほぼ同時にそう叫ぶアドリアンの声が無線から聞こえる。


 仲間達は必死に反論していた様だったが……、そのままヘリは引き上げていった。


 敵の本拠地に一人残されたエリーザ。

 彼女は捕らわれるが、機転をきかせ仮面の男を倒す。

 しかし仮面の中には、ありえないものがあった―――。


 次回『異形のもの』

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