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第四十七話――スキーム開始

「んじゃ、行ってくる。留守番は頼んだ、イヴェール」


「はい。……死なないで下さいよ?」


縁起でもない事を……。


まぁ、万が一にも有り得ないけど。


「タカアキに限って死ぬことは無いけどね」


「ああ、死なないな。仮に負けても体は生き残るんじゃないか?」


そして容赦なく突き刺さるハルとアキのトドメ。


事実とはいえ面と向かって言われると辛いぜ……。



行ってくる。といったからには屋敷から出発しないといけないのでとりあえずしばらく歩く。


ぶっちゃけ、あの屋敷の効果範囲外ならどこでもできるので、屋敷から一歩出ただけの所でもよかったんだけどね。


「さて、それじゃ始めますか」


「で、具体的にはどうするのさ?」


「悪党を片っ端から潰す。それだけ」


「まぁタカアキがそういうならいいけど……そもそもどうやってその悪党の巣を探すのさ」


「んー……<曲げる>でちょいちょいっと」


「いや、それは無理だろ」


アキがジト目でこっち睨んでくる。いや、でも普通にいけるんだって。


「そーでもない。まずは、空間を曲げて」


言いながら<曲げる>を発動。


「ランダムアクセスして、適当に繋げる」


頭の中にある、ハル製のテキトー世界地図から、一ヶ所を選ぶ。


そこへ空間を繋げて、一時的に「此処」と「向こう」が地続きとでも言うべき状態にする。


「後は、サーモグラフィー(感覚)でサクテキ。未来予知(第六感)である程度特定」


この辺の五感、っていうか六感は距離的な限界があるから、一度空間を繋げる必要がある。


その内大陸全土をこの場から動かず調べられる日が来るのかもしれんが、あまり想像したくないな。


なんか、人間っていうかコンピューターに近い気がする。今も既にヒトでは無いが。


「ここには居ないか……、次いくか」


そのまま空間を次の場所へと繋げる。


まぁ、結構疲れるので早めに見つかってくれるといいが――。


「お、ビンゴ」


とか言ってたらキタ。


悪巧みしてる気配の人間が六十人ほど。



空間の捻じ曲げをさらに大きくして、目に見えるヒビ割れレベルにまでして、そのまま開通。


「よし行くぞ、ハル、アキ」


「うん」


「…………いやいやいやいやいや! 色々とおかしいでしょ!」


「何かおかしかったか?」


「いや、何って……なんでこの先にその「悪党」が居るって分かるのよ」


ちなみに、ここまでの所要時間、約一分。傍目には会話してるだけにしか見えない。


……まぁ、既に人間離れしてるとかそういうレベルじゃないってのは言わずもがなです。もうしょうがないとしか言いようがないのです


「そんな事どうでもいいのさ。タカアキが見つけたって言ったんだから見つけたんでしょ」


「そうそう。一々ツッコミを入れてたら人生が終わっちまうぜ」


「……もう、いいや」


……あぁ、アキが折れた。これでさらに常識人が減って、残るはイヴェールとエテだけ。


果たして、我がハーレムに常識キャラは残ってくれるんでしょーか。



「さて、お喋りはここらで終わりだな」


「……!」


空間の狭間から体を引っ張り出し、周囲に目を向ける。


「実力差的には一方的だが……こうも殺意むき出しだと怖いな」


俺達を、囲むようにして武器を構えている黒装束の集団。


思い思いの武器を掲げて、明らかにこちらを睨んでいる。


全員黒いローブの様な服だが、微妙にそれぞれ違いがある。恐らく、各自で用意して着て来たんだろう。


「何者かは問わぬ。ただ、ここに居る事が罪と知れ」


その中で、一番良い生地で出来た黒服を纏ったリーダー格が、特に強くこちらに殺意を飛ばしている。


「ったく、厨二病はほどほどにしとけよっ!」


とりあえず観察観察。初モンス相手にスペクタクルズは基本です。



黒装束A

・両手剣(幅広、押し潰して敵を倒すタイプ)

・黒服(喪服レベルで黒い。黒ミサか何かか)


黒装束B

・棍棒(1mオーバー。とんでもなくデカい)

・黒服(上に同じ)


黒装束C

・ボウガン(ボウガンモドキ。実際には違うかも)

・黒服(上に同じ)


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やっべ、数が多すぎてめんどい。


まぁ、一掃してやるけどね。


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