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突然ですが、貴方は異世界に召喚されたいですか?  作者: 十三月
第一章――屍を拾う者と拾われる者
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第二話――殺す神あれば生かす神あり

はい、というわけで死にました。


こっからは屍・タカアキでお送りします。


「おーい、生きてるー?」


煩いな、俺は今死んでるんだ。


死体に話しかけるのは電波娘だけですよ。


「生きてますかー?」


はいはい、死んでますよ。死んでて悪いか。



「……死んでるみたいだね?」


そうそう、そこで諦めて、さっさと立ち去る。


「では、早速」


何かシャキーンみたいな効果音が聞こえました。


ちなみに死んだときに目が閉じてしまったので見えないです。


耳らしきところから音が聞こえるだけでございます。



「まずは~♪ 心臓抜き取って~♫」


何か、凄く怖いBGMがします。


こう、グシャッとかビチャッとか。


「次に、肺の穴埋めて~♪」


更に怖い音がしました。


ウィィィンっていう起動音。


歯医者で良く聞けるアレが聞こえましたよ。



ちなみに現在痛覚もありません。


ついでに言うと、体はもちろん口が動かせないので声を出すどころか呼吸すらできません。


ただ、耳だけ生きてる状態です。


果たして、耳かどうかは怪しいですが。


というか、何故にここまで意識がはっきりしてるのか謎です。


まぁ痛覚ないのが生きてると呼べるのか怪しいですが。



「次はー、右足左足を強化改造~♪」


アレ? なんか今仮面ライダーの顔が見えましたよ?


気のせいですよね? ね? 俺バッタ嫌いなんだよ?


「……あれ? 左足が無い」


今頃気づいたのかよっ!


はい、どうやら左足が無いようです。


ちなみに先ほど言ったように痛覚ないし目も見えないので詳細不明です。


「ま、いっか。適当にくっつけて」


適当って何!? 俺の体どうなるの?!


いや、すでに死んでるだろってツッコミは無しです。


「そしてー、この<命の珠>を左胸に突っ込んでー、完成っ!!」


ぐふっ。


何か、こう、痛覚が無くても痛くなる音が聞こえましたよ。


抉るような、入れるような、死ねるような。


ああ、あまりの音に一瞬意識が飛びかけましたよ。



あれ? 意識?


「今度は、生き……て、くれ……な」


あれ、何だろ。


何か、意識が。声が、遠ざかる。


「元…戻……て、遊……く…る…、い…な」


いや、もう死んではいる筈なんですけどね。これ以上、落ちるはず無いのに。


死んでるのに………、意識が、遠のいていく…………。


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