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9/22

開店準備をしよう

 翌日、床で寝たせいで、寝違いをおこしたのか、身体中が痛い。ストレッチをしながら、だるい身体を起こして今日やることを考えながら、コーヒーを飲む準備をする。

 幸いコーヒー豆やお茶の葉は、裏庭でいくらでも取れるので、しかもコーヒー豆は焙煎してある状態だし、お茶の葉も紅茶と緑茶と両方あるので助かる。あの女神からの恩恵で不思議な木になっているが、改めて考えるとでたらめな木だと思う。

 しかし、喫茶店として開業したらこの木があるだけで、茶葉などの仕入れをしなくて済むので助かる。

 そして、コーヒーを飲み終わると、今日のスケジュールを考える。まずは、荷車を返しにいくこと、その次に、魚や肉と言った生鮮食品を仕入れてくること。しかし、荷車を返してしまうと、自分の持てる量しか購入するしか出来ないので、どこかで荷車を調達するしかない。

 後は、喫茶店と馬車道をつなぐ道の整備もしないといけない。これはかなりの重労働になることが予想されるが、お客様が喫茶店に行き来しやすいようにしないといけない。そうしなければ、集客はままならないだろう。

 こう考えると、やることは目白押しだ。1つ1つやっていかなければならないが、こればかりは従業員を雇って、二人体制でやるしかないと思う。

 しかし、何処で従業員を募集したらいいのか見当がつかない。こればかりは街に着いてから探すしか方法が無い。

 やることが決まったので、街に向かうため、出入り口の鍵を閉めて、荷車を押しながら街に向かった。


 20分かけて、街に到着すると、まず始めに昨日買出しをした、商店に荷車を返しに行った。店主を務めるマーサに荷車を返しに来たと伝えると、もう使わないからほしかったらやる、と言われありがたく頂戴することにした。

 そして、マーサの店で昨日買えなかった、野菜類を購入したら、肉や魚を売っている商店を紹介してもらい、荷車を押しながら買いに向かった。

 紹介してもらった店の店主も気前がいい人ばかりだったので、それなりの量を購入して、また荷車に山積みの状態になってしまった。

 その後は鎌や鍬などを鍛冶屋で購入して、これで今回の街での買い物は以上となった。しかし、従業員の募集をどこですればいいのかは分からずじまいだった。

 気を取り直して、今回も大量の荷物を持って買えることにした。

 道中は昨日のように、気前のいい商人などいるはずも無く、一時間かけて喫茶店へと戻ってきた。すると、店の目の前に倒れている少女を発見した。急いで駆けつけると声をかけた。


「おい君、大丈夫か!どうしたんだ、誰かに襲われたのか!」

「う~ん、お腹が減って動けない・・・」

「へ?お腹が減って動けないって、いつから食べてないんだ?」

「今日で3日目だよ。ここお店みたいだったから何か恵んでくれないかなって思って。。。」

「はぁ~、なんだかな~、、、とりあえず中に入るか?」

「何かくれるの?」

「店のまん前で倒れられていると、こっちも迷惑だからな。中で詳しい話を聞くから、とりあえずついてきな。」

「わかった。ありがとう!」

「ただ、少し待っててくれよ?あの荷物を中に運び入れなきゃならないから。」

「それなら、私も手伝うよ。」

「腹が減って動けないんじゃないのかよ。」

「あれぐらいだったら、簡単に運べるから、その代わり何かご馳走してね。」

「はぁ~、分かった。運び終えたら何か作ってやるから、手伝えよ。」


 こうして、行き倒れの少女に荷物運びを手伝ってもらい、指示を出しながら片付けていくと、五分もしないうちに運び終えることが出来た。

 しかし、何故この喫茶店には、変な奴しか集まらないのか疑問だが、今はこの少女から話を聞くことを優先しようと思いながら、調理を開始するのであった。

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