女神から追加で恩恵を貰おう!
とりあえず、女神に色々聞きたいことがあるので、いくつか質問してみることにした。
「女神様、とりあえず喫茶店を経営するのはいいとして、寝泊りするところはどうするのですか?」
「それですか?それだったら、喫茶店の二階が住居スペースになっているので、そこで寝泊りすることは可能ですよ。ちゃんとベッドやそのほかの物も用意させてもらいますので。」
「それと、お店の防犯や従業員はどうするのですか?俺一人ですべてをやるのには無茶があると思うのですが。」
「従業員のことに関しては、まことに申し訳ないのですが柳太郎さんが、自らの手で雇っていただくしかございません。防犯に関しては結界を店舗周辺にはらさせてもらうので、そちらに関しては問題ないと思います。」
「なるほど、後は茶葉やコーヒー豆、食料品はどうしたらいいんですか?」
「それは、茶葉やコーヒー豆は店舗裏の庭に万能草として植えさせてもらうので、年中安定して収穫できるようにいたします。食料品は、店舗から10分ほど歩いたところに都市がありますので、そこで購入してきてもらうしかないです。」
ここまでの話を聞くと、従業員は自分の手でそろえる必要があるとして、防犯や茶葉などはチート級のえこひいきをしてもらった。しかし、これだこの恩恵を受けるとなると、何か裏があるんじゃないかと勘ぐってしまう。
そうすると、女神様は冷や汗をかき始めた。これは何かよからぬことを考えているのであろう。
「女神様。何を考えていたのかお聞かせ願います。」
「い、いやだな~そんなこと考えてませんよ?」
「いや、目がめっちゃ泳いでますよ。しかも、吹きもできない口笛吹いてるじゃないですか。」
「こ、これは、その・・・」
「最初から話してもらえれば協力もやぶさかではないですよ。」
そう話すと、女神様は頭を抱えて考えこんでしまった。それほど、話すのを躊躇う話なのかと緊張していたが、急に頭を上げると詳しく話し始めた。
「それは、私の願望でもあるのですよ。」
「願望?喫茶店を作ることがですか?」
「そうです。女神が現世に現れることもある世界ですが、現れたらあがめ祭られて、心休まる暇が無いのです。そんな時にゆっくり休憩できる場所があるのもいいじゃないですか!」
「なるほど。つまりは現世でゆっくりできるように、状況を理解できる俺が経営する喫茶店でまったりしたいと言うことですか。」
話を聞いて少し落胆する。文字通り自分の願望丸出しの要望で、俺への恩恵じゃないのかと気落ちしてしまった。
それならと更なる特典を貰わないと気がすまないので、ここは強気に言って更なる恩恵を貰おうと思い、話をすることにした。
「それなら、喫茶店経営をすることは了承するので、更なる恩恵をもらえますか?」
「え~、今のでも十分な恩恵だと思うのですが、さらにどんな要求をされるんですか?」
「まずは軍資金がないと経営すら危うくなるので、資金を提供してもらうのと、地球での料理を記載してあるレシピ本なんかもあると助かります。さらに、、、」
「ちょっとちょっと、注文が多すぎますよ!そんなに贔屓にしてたら、他の女神から文句を言われかねないので、もうちょっと穏便に済ませませんか?」
「何だ。意外と女神も心が狭いんですね。こんなことなら、喫茶店を貰わずに好きなように生活をしたほうが、よっぽどいいかもしれませんね。」
ちょっと煽ってみたら、憤怒の顔をした女神様が腕を組みながら、やけくそ気味にこちらの要求を肯定するよう話はじめた。
「分かりましたよ!そんなこと言われたら女神の恥です!貴方の要求をできる限り叶えてさしあげましょう!さあ、他の要求は何ですか!」
こうして女神から追加の恩恵をもらえることを確約させることに成功した。