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第5話(ロサンゼルス編2)

ここからはロサンゼルスに戻ってからの話となります。

基本的にしばらくは1話で1日をあつかうような感じで進んでいきます。

第6章

練習が終わった僕はエイミーが迎えに来るのを待つ間スターバックスで友達とお喋りしていた。六時に迎えに来るように頼んだのだが練習が5時半過ぎに終わったから多少時間があった。友達とおしゃべりしていると白いエイミーの車が駐車場に滑り込んできた。僕は友達に別れの挨拶をして車に乗ってシートベルトを締めた。助手席から外の景色をひたすら眺める無言の時だがエイミーがそれを破った。

"なんでこんなに遅かったの?"

いきなりそんな詰問口調できたので多少驚いた。

"野球の練習があったからだけど"

と普通に返した。そうしたら急に彼女は怒り始めた。

"この季節は野球はないはずだけど。"

たしかに野球のシーズンは年明け後のはずだがスパルタンベースボールは九月から毎日練習を行っていた。

"いや、本当にあったんだって。"

そう言うと僕はラインを開いてレオに今日練習があったか、という確認を英語でした。返信はすぐ帰ってきた。Yesの三文字で。僕はその画面をエイミーに見せた。

"友達も練習があったって言ってる。本当に練習があったんだ。"

途端金切り声が車中に響いた。

"嘘をつかないで!野球なんてこの季節には無いのよ!"

彼女がそう叫んでいた。

"ならコーチでも僕のチームメイトにでも確認してみて。皆あったって言うから"

僕はそう冷静にゆっくりと伝えた。

"いい!?野球は年明けから春にかけてやるシーズンのスポーツなのよ!アメリカではこの時期に野球をやる生徒なんていないの!"

"でも今日スターバックスで僕とおしゃべりしてた友達は全員野球やってるし、バット持ってた子だっていたじゃん"

ただ淡々と事実のみをあげていくが彼女の金切り声は相変わらず車中に響く。

"嘘をつくなっていってるでしょ!"

僕は仕方なく外を向いてレオにラインを送った。信じてもらえない旨を伝え、現状をしっかりと書き留めておいた。サークルクラブは野球への行き過ぎを理由にしておきながらサークルクラブ会員でホストファミリーのエイミーが野球の練習が無いと思っているなんて有り得るはずが無い。前ホストファミリーやサークルクラブからしっかりと僕に関する情報は引き継がれているはずだ。サークルクラブがまともな組織であるならば、だが。

無言のうちに車はエイミーの会社の駐車場へ滑り込んだ。

"宿題をしてなさい。"

エイミーの会社に連れていかれた僕は既に帰宅した社員のデスクを与えられて宿題に取り掛かった。かなり分厚いアルツーの教科書をカバンから取り出して二次関数のグラフのページを開いた。中学の時にやっているのでスラスラとシャーペンがノートの上を走り、あっという間に座標の記入と左右対象の曲線ができあがった。数学が全く出来ない日本での学生時代が嘘のようにこっちでは数学が得意だった僕はものの10分ほどで宿題を片付けた。その後ハンバーガー屋によってエイミーが二人分の夕食を買って家に戻った。家で1人で夕食を食べると彼女が宿題を見せるように言ったのでアルジブラ2のノートを広げた。

"難しいわね、私にはわからないわ。とにかくやってあるならいいから"

二次関数のグラフも分からないのだろうか。僕は心の声を口には出さず適当な返事だけを返して自室に戻った。とりあえずまだ逆転の目はあるためそれを目指して努力することになる。絶対に理不尽な圧力には負けないという信念を抱いて僕は布団をかぶった。

前書きの通りです。かなり1話は短くなりますが今後しばらくはこのスタイルでいきます。

変えた方がいいなどありましたらいつでも言ってください

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