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神々の悪戯  作者: ソシ
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第1話 新しい退屈しのぎ

記念すべき初投稿です、ずっと読み手だったので投稿した今でもドキドキしています。

下手な文章では有りますが、どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

「あぁ〜あ、ヒマだなぁ〜。」

栗色でクセのある短髪のその幼さの残る少年は、見るからに体の大きさに合わない椅子に座り、両足をパタパタと揺らして言った。白を基調にしたデスクには羽根ペンとインク壺、判子と膨大な量の書類が置かれている。ここは普段滅多に使わない彼の執務室のようだ。

「そんなヒマなら仕事して下さいよ、エウレス様。」

真っ白い法衣の様な服に両目を隠すマスクにをつけたフードの男が、呆れた様な声を上げて部屋に入ってきた。

すると、少年は眼前に山のように積み上げられた書類を1枚つまみ上げてふて腐れながら言う。

「そんなこと言ってもさぁ、ネル。毎日毎日書類とにらめっこなんて辛いじゃないか。ましてや僕は自由の神だよ、なのに自分がこんなんじゃ地上からの祈りにも応えられないよ…。」

エウレスの顔からは不満がありありと見て取れた。

抱えていた書類を机に置いて、ネルは言う。ちなみに彼の持ってきた書類は後は判子を押してサインするだけの状態である。

「仕方がないではないですか、貴方の数少ない友人で、借りが溜まりに溜まっているオルグアドス殿の頼みなのでしょう?普段仕事をしないで遊んでいるのですから、偶には私達部下の気持ちを味わって下さい。判子とサイン、くれぐれもよろしくお願いしますよ。」

ネルはそう言うとさっさとエウレスの部屋を出て行った。ネルの言うとおり、エウレスはオルグアドスに借りがあった。

オルグアドスは、大地と生命を司る原初の神の1柱である。エウレスが気まぐれに人間を煽り、地上に闘争の渦を創りだすと、あとには屍の山と荒野が残る。

その度に、オルグアドスは自らの権能で再び大地を潤し、子を増やさせるのである。先にことわっておけばどうということはないのだが、勝手にやるとまぁそれはそれは恐ろしい笑顔で怒られるのだ。今回はそのツケとして、産まれてくる地上の生物達のデータ管理を一週間分押し付けられたのである。

「うううう〜、つまんないよ〜………………そうだ!」

エウレスは、書類を放り出して椅子から飛び降りると自分の娯楽室に向かった。ネルに話しかけられた時につまみあげていた1枚の紙、そこにはこの後産まれてくる赤子の詳細が書かれた物だった。エウレスは自分の頭の良さを自画自賛していた、暇、退屈、それを忘れさる新しいアイデアがうかんだのだ。

「くくくくく、くふふふふ……ふふはははは!さぁ楽しくなりそうな予感がビンビンだよ!……僕の退屈を吹き飛ばしてくれたまえよ、少年、自由と闘争の神エウレスの祝福は安くないんだからさ……。」

それはまさに単なる偶然、暇つぶしの為のちょっとした思いつき…。

そう、神の悪戯であった。

ここまでお読み頂きまことにありがとうございます。ご意見、感想、ミスの指摘など御座いましたら是非ともお願いします。

不定期投稿になりますが、今後もよろしくお願いします。

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