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初クエスト!

翌朝、ヘリウスの案内のもと入学手続きを済ませる。

「入門書と入学金、合わせて2000ギルダーです。」

「マジですか...。ちょっと待ってください」

思わず天を仰ぎ見る。現在の所持金2020ギルダー。

入学費用を払うと、残り20ギルダー。もう少しくれよ神様。それでも、期限が近いから払わねば。

「確かに受け取りました。これが必要書類です。当日に忘れずに持ってきてください」

何とかして食費だけは稼がねば、戦い以前の問題になる。

「わかりました」

振り返って少し歩くと、ヘリウスに聞いてみる。

「ここら辺で金を稼ぐ手段に心当たりはある?できれば戦闘なしで資金を集めたい」

「そうだな。ここら辺だと.....」

ヘリウスはしばらく視線をあちこち動かしたかと思うと、口を開いた。

「こっちか。ついてこい」

ヘリウスはそう言い、何処かへ向かった。


ついて行った先には、周囲の建物よりも一回り大きい集会所があった。

中に入ると、酒場や道具屋などが並んでいて、その中央には、掲示板らしきものがある。

「こんな所もあるんだな。それで、どうすればいい?」

「とりあえず、そこの掲示板に依頼が貼ってあるはずだから、できそうなやつをやってみたらどうだ?」

近くで見てみると、依頼内容と報酬が記された紙がいくつも貼られていた。これはクエストというやつじゃないか!

魔獣討伐から害虫・害獣駆除、どこかの手伝いや珍しい薬草探しまである。手伝いは簡単そうだけど、期間が長くて報酬の支払いが遅いな。

その中で薬草2種類10本ずつ、計20本採取という依頼に目が止まる。

「報酬1000ギルダー、即日交換か。ありだな。それで、これを受付に持っていけばいいのか?」

「そうだな。持っていけばあとの案内はやってもらえるよ」

じゃあ、初クエスト受注に行きますか。


「ようこそ。依頼の受注でしょうか?」

「はい」

「では、こちらに依頼書をお願いします。依頼内容でご不明な点はありますか?」

そういえば場所とか分からなかったな。

「薬草はどんな所にありますか?こちらに来たばかりでよくわからなくて」

「冒険者の方でございますね。地図はあちらにありますが、詳しい場所はピクシーに聞いてください。モンスターなどには注意して下さいね。他に質問がなければ、依頼書にサインをお願いします」

一応目を通してサインをする。やっぱり読み慣れていないからか速く読めない。

依頼書を提出すると、さっそく出発した。


ヘリウスの案内で歩くこと1時間。ようやく目的地についた。

「ここか。やっぱり草原にあるんだな」

見渡す限り広がる草原に、気合を入れなおす。この中から、ヘリウスに聞いたものを探し出す。

しばらく歩いて見ると、何種類かの植物の塊があるような気がした。しかし、あいにく目当ての薬草は見つからない。

もう太陽は真上に来ている。急がないとな。

それからまたしばらく探したら、両方の薬草が見つかった。ヘリウスに確認済みだ。さて、もうひとがんばり。

すっかり日が傾いて空が赤みがかってきた頃、ようやく最後の1本を見つける。

バッグに入れて、数を確認する。1、2、3、4......27本。予定より多めに採れたものも、後で売れるらしいからひとまず採っておいたのだ。


帰っている途中に、魔法使いらしい人の狩りがやっていた。罠を使って拘束したり、何かを呟いたりしていると思うと、急に落雷が標的を襲う。

走る閃光、轟く雷鳴。それなりに離れているのに、こっちまで地面の振動が伝わってきた。もし自分が近くにいたらと思うと、背筋が寒くなる。

これが魔法か。


街に帰ってクエストの報告を済ませると、1000ギルダーが貰えた。残りの薬草を売って、所持金1300ギルダー。

こっちに来てから初めてのまとまった収入だな。

さて、何を食べようかな〜。

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