パートナーピクシー
目の前には、細長いフェレットのような生き物がいる。艶やかな白い体毛が、日の光によって輝いている。目を見ると、燃え盛る紅蓮の炎に染まっていた。
「お前は何者だ?どうしてここにいる」
そう問いかけると、そのフェレットは
「何者だとは失礼な奴だな。参加者にはパートナーであるピクシーがつくって言われてなかったのか?」
「そういえば、そうだったな。ということは、お前がそのピクシーか。名前は何ていうんだ?」
「名前はないよ。好きに呼ぶといい」
「じゃあ...ヘリウスでどうだ?うん。いい名前だ」
付けた名前を自画自賛していると、ヘリウスが真剣な声で言ってきた。
「早く面倒な手続きを終わらせるぞ。あまりゆっくりしてもいられない。生き残るためには、強くならないといけないからな。まずはお前に5000ギルダー渡す。これで旅に必要なものを全て揃えるぞ」
言い終わるとすぐに出て行ったので、とりあえず着いて行く。
最初に着いた所は、武器・防具屋だった。
防具屋には、大小様々な防具が揃えられている。試着もできるようだ。とりあえず、手ごろな価格の金属製の防具を試着してみたが、重くて動けない。仕方なく2000ギルダーの革製の防具に変更すると軽くなったが、これで敵の攻撃が防げるか心配だ。
次に武器の方を見に行くと、刀剣類やハンマー、弓矢やライフルなど、一通りの武器は揃っているようだ。
中学時代から剣に興味があったので、そこへ行くと、大量生産されたであろう安っぽい剣が並んでいた。その中に、少し装飾が施されたサーベルを見つける。試しに振ってみた後、1000ギルダーで購入。
「これでモンスターを倒せるのか?俺は戦闘に関しては素人だぞ」
「問題無い。回復薬を買って、さっさと狩りに行くぞ」
こうして、俺の冒険は始まった。