第一章 学校前編
日曜日の朝をリピートするかのごとく月曜日が着た。やはり体が重い。
今日は残念なことに学校に行かねばならない。
月曜日ほど憂鬱な気持ちにさせる日はない。
リビングに行くと母が朝食を作っていた。
「あ、こうちゃんおはよ~」
「おはよさん」
姉を奮闘させる口調だ。姉はたぶん母の血のほうが濃いのだろう。
俺は誰から見ても分かるとおり、父の方が断然濃い。ホステスの血は受け継いでないだろう。受け継ぎたくもない。
母は、39歳とは思えないほど若い外見をしている。さすがキャバ嬢。
思考?五歳児以下。
姉も俺より一つ年上の18歳で、体つきは大分大人びてきたのだが、まだ思考の方が小学生低学年以下である。つまり思考の方では母よりは上ってこと。
「もう少し時間かかるから、顔洗ってきたら~?」
母がこちらを向いて話しかけてくる。おい、フライパン、フライパン。
「わかったから、話しかけるときはせめて前を向いてくれ」
「は~い。あ、もしかしてお母さんの唾がほs―――」
「顔洗ってくる~」
「んもう。強がらなくても頼まれたらやるのに~」
……はぁ。この会話だけで目が覚める。
リビングを出て洗面所に行く。
洗面所へ行くと、姉がいた。
シャワーを浴びていたのか、髪がほんのり湿っている。
しかも何か探しているようだ。洗面所をうろうろしている。あ~髪から水が垂れてる……。
「おはよ。何してんの?」
と俺
「おはよ~。ん~、ドライヤーどこかな~って」
ああ、髪を乾かそうとしているのか。
………って蛇口の横の棚に置いてあるじゃないか……。
「そこにあるじゃねぇか」
その棚を指差して言う。
「あ~!ありがと~。こう君だ~い好きっ♪」
「こら、弟のことを簡単に好きとか言うんじゃありません」
人の気持ちを弄ぶな的な意味で。
この人は、探しているものがすぐそこにあるのに見つからないという、典型的な天然さんなのである。
俺はさっさと顔を洗ってリビングに戻ると、料理が出来ていた。
「こうちゃんご飯できたから食べちゃって~」
母が台所から顔を出す。
「へいへい」
適当に返事して自分の食器が置いてある席に座って、できたてのチャーハンを食べる。どうして家はいっつもチャーハンなんだろう?
-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―-―
意外と時間がたっていて、急いで外に出る。が、まだ外には登校途中のの生徒が、ちらほらといた。
俺の家は通学路沿いにあるから、いざ時計が無いとなっても、登校中の生徒を見て外に出ることが出来る。(ないと思うけど)
「おっ!皓、おっす!」
「お前いつもより遅いなぁ」
この俺に太陽の光のような笑顔を向けているこいつは、友達の『鳴瀬 匡己』だ。
鳴瀬は俺と同じ身長で、170ちょいだが、中学のときにラグビー部だったため俺よりがたいが良い。今は柔道をやっている。
「お前もおせぇじゃねぇかwwどうせ姉と変な事してたんだろww」
「してねぇよ」
いつものことだから変な事ではない。一般的に見たら変な事なのか?
「してたな?」
お前はエスパーか。そんな能力を堂々と友達の前で披露しないでほしい。せめてやるんだったら野良犬とかにしてくれ。
「してねぇよ、今日はな。それよりもうちょっとスピード上げるぞ。遅れる」
「まじか!? おい、詳しく教えr―――ちょwwまってww」
学校へ小走りで向かう。
この道は近くにコンビニや国道もあるのに、なぜかほとんど車が通らないから通学路としてはもってこいだ。
鳴瀬を無視して学校へとスピードをグングンと上げる。
鳴瀬が走って追いついてきた。
「おい、お前はえーよww」
俺はクラスの中でも平均的な足の速さ。はっきり言ってそんなに早くない。
つまり鳴瀬は元ラグビー部なのに俺より遅いってこと。
そんなん事をしているうちに、学校に着いた。
「おハァハァ…えハァハァ…はやハァハァ」
何か俺の隣に変態がいた。ああ、鳴瀬か。
「お前きもさ倍増してるぞ」
「うっ、うるさ…ハァハァひ……ふぅ」
鳴瀬は落ち着いたのか、大きく深呼吸をし大げさに胸を撫で下ろしていた。
がしかし俺はまたランニング再開。
「ちょwwwまって~ww」
鳴瀬がなんかうざいが無視して足早に学校へと足を運んだ。