というわけで
「…っは!!」
やっと思い出した…。
「ん?なんか言った?」
ハンナとの話がひと段落したところで、僕は自分の頭の中に蘇る記憶に驚く。
僕はなぜここにきたのか。
その答えが今自分の中にある。
僕は…影の謎に迫るためにこの本を開けたんだ。
僕はもう一度確認するように、手に持っている本をぎゅっと握りしめて、ハンナに話し出した。
「んーあいや、
たった今思い出したというか、繋がったことがありまして…
すっごい重要なんで…
あの…ちゃんと聞いてください。」
「ん?
…わかった。」
流石の最強様も察しは良いようだ。
さっきとはまるで雰囲気が違う。
木の根元に座り、一息ついてから僕は続けた。
「僕さっき、この本の通りに来たって言いましたよね。
あの時は何言ってるか自分でもわからなかったんです。
そして今、思い出したんです。ここに来た理由を。」
「ほう。」
「僕はある日この遮断書を拾いました。そして…記憶みたいなものを見たんです。
それが…すごく怖くて…。」
「…それで…?」
「それで、僕はその真実を知るためにこの本を再び開けたらここに連れてこられたんです。」
ハンナは少し考える動作をした。
「……それは…まるで私たちを引き合わせたかのようだな。」
「……。」
確かに…。
なぜ僕たちを…?
「その記憶というのは何だったの?」
ハンナは険しい顔で僕に尋ねた。
「それが…。
『影』が誰かを探していたように見えました。
名前は確か………
………!!
ハンナ……。」
そうだ、ハンナだ。
どうして今まで気づけなかったんだろう。
「え?
誰かが私を探してる?」
ハンナは不意を突かれたのか、少し驚いた様子をした。
「…その『影』ってのはどんな奴?」
「それが…僕にもよくわからなくて。
ハンナはなにか知らない…の?
過去に何かあったとか…ハンナに関係することで…。」
ハンナは押し黙った。
なにか訳ありな顔をしている。
「………」
「例えば…誰か死んだとか…。」
僕の言葉を聞いた瞬間だった。
ハンナの表情が、一瞬で変わった。




