森には井戸がある
我ながらびっくりした。
森じゃんここ…
爽やかな光が差し、こごち良い風が緑豊かな森を感じさせる。
……僕は……えーっとたしか……
あれ
なんでここにいるんだ?!?!
えなにこれドッキリ?
いやな訳ない。
んーあの本関連か…?
…って持ってるじゃんか!!
気づいたら本を手に持ってた。
…どっから湧いてきた…
どうなってんだよ全く…
よし…記憶を辿ろう。
んー部屋にいたところまでは覚えてる。
ってかそこしか覚えてない。
じゃあどうやってここに来た?
わっかんねー!
わっかんねー……
……わかんない……
……………………
よし!
僕はどうやらここまでの記憶をなくいてしまったらしいな!
わかんないけどとりあえず歩こう!
心機一転!大切!
…………………
いや……
歩こうとは言ったものの、どこに歩けばいいかわからない…
でも…助けを待つって言ったって、誰か来るわけないし…
こんな山奥じゃ手段ないし…
んー……
………………
よし。
歩くか。
ここはもう、割り切って自分でどうにかするしかない。
歩いてみるとわかるが、この森は人の手が入っていない、動物や昆虫の「世界」が広がっていた。
鳥が仲良く囀り、鹿が家族で戯れる。
豊かな自然が、そこで生まれ、生活し、一生を終え、次の世代へと循環しているのが、とても新鮮で、美しい。
たまにはアニメの世界から出るのもいいもんだな…
こういうのを見てると、ただのいじめで嘆いてる僕が虚しくなってくる。
あー僕ってちっぽけな存在だなー。
人間ってほんと、しょーもないなー。
そうブツブツいいながらしばらく森を進んでいると、少し開けた場所についた。
真ん中に何かある。…井戸か?
……??
そして…井戸には…
誰かが挟まってた。




